JTOWERは2024年6月19日、既存の建物に敷設している屋内通信設備を同社が提供する共用設備の利用に切り替えるリプレースの実施について、NTTドコモと覚書を締結したと発表した。
ドコモは、これまでJTOWERの提供する共用設備を多くの建物で利用しているが、これまでは新築物件における新規導入と、既設の建物では5Gの追加導入での利用が中心であり、過去に建設された大半の大型施設ではドコモ独自の設備を敷設して電波環境整備を行ってきた。
こうした独自設備の中では、運用が一定期間を経過し、設備更改の必要性が高まっているものが定期的に発生している。今回の合意に基づき、今後更改のタイミングでJTOWERが提供する共用設備の利用に切り替えていき、インフラシェアリングの活用を更に拡大するとしている。
共用設備へのリプレースの実施により、携帯通信事業者は設備の導入にかかる投資負担や運用にかかる費用を低減することができる。さらに、通信設備の共用が今後進むことで、建物内での消費電力が削減され、携帯通信事業者が単独で対策する場合と比較し、温室効果ガス(GHG)を65%削減することが可能となり(JTOWER試算)、環境に配慮したネットワーク整備が実現するという。