楽天グループとOpenAIは2024年2月26日、通信業界向けの最先端AIツールを共同開発すると発表した。楽天のオープンRANとOpen AIのAI技術の知見を組み合わせ、通信業界に特化したAIソリューションの開発・提供を目指す。
この取り組みで開発するのは、モバイルネットワークの計画や、構築、管理を行う際に生じる通信事業者固有のニーズと課題に対処するAIツール。楽天はAIプラットフォーム「Rakuten AI」をすでに展開しているが、これをカスタマーサービス、ネットワーク最適化、不具合を事前に察知し故障を防ぐ予知保全に関するソリューションを含むプラットフォームへと進化させるという。
これにより、通信事業者はネットワーク上の問題をリアルタイムに近い形で検出して解決する機能を強化できるだけでなく、サービスへの信頼性とパフォーマンスを向上させながら、応答性の高いネットワーク運用が可能になるとしている。
楽天モバイルと楽天シンフォニーは、オープンRAN技術に基づいた完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークを世界に先駆けて展開しているが、こうした新技術導入の知見を生かし、通信業界における実際の課題を反映する具体的なシナリオと事例を提供していくという。
なおこの協業は、2023年11月に発表した両者の戦略的パートナーシップに基づいて行われる。