【ワイヤレスジャパン】エリクソンは医療・家庭・クルマ向けの新モバイルアプリケーションを提案

世界最大の通信インフラベンダー、エリクソンのブースでは最新のインフラ技術とともに医療、家庭、自動車といった生活に密着したモバイルアプリケーションの提案に力が入れられている。

今年の日本エリクソンのブースは、展示物を見せるというよりは、各コーナーでのプレゼンを軸とした内容になっている。海外のビジネスイベントでよく見かける形態だが、それだけにグローバルベンダーであるエリクソンの色が一層強く現れている。

モバイルインフラのコーナーでは、LTEとともに336Mbpsへの対応も視野入れたHSPAの発展システムなどの最新技術トレンドと、同社の製品がこれらの多様な技術に柔軟に対応できることを示すEvoRANのコンセプトが訴求されていた。

加えて今回の大きな特徴といえるのが、医療、ホームなど生活に密着した具体的なモバイルアプリケーションの展示に注力していることだ。エリクソンは2020年までに500億のデバイスがモバイルネットワークに接続されると予測しているが、これらの展示はその具体的な中身となるもの。ブースのトータルテーマも「ネットワーク化された社会」となっている。

医療分野では、血圧や脈拍などのデータをBluetoothで専用端末に送り、3G回線経由で医療施設に送る遠隔医療セットが出展されている。これは1年ほど前からクロアチアで実際に提供されているものだという。

遠隔医療のツールセット、分析用のWebアプリケーションも同時に提供される
遠隔医療のツールセット、分析用のWebアプリケーションも同時に提供される

ホーム分野では、家庭の電力消費をモバイルネットワーク経由でモニタリング・遠隔制御できるシステムや、家庭の様々な情報機器間で映像などのコンテンツを複数の家庭にまたがって利用できるDLNA対応ソリューションなどが紹介されている。また、車の衝突防止システムをLTEの有力アプリケーションとして展示していた。

2つの家庭にまたがる情報機器の遠隔制御のデモ
2つの家庭にまたが情報機器の遠隔制御のデモ

さらにエリクソンがキャリアに代わってネットワークの構築や運用を行うマネジメントサービスの展示にも力が入っていた。欧州やアジアなどではすでに広く利用されており、日本の移動通信ネットワークの今後の在り方を考える上でも興味深い内容となっている。

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