カスペルスキーは2011年4月14日、Android向けセキュリティ製品「カスペルスキーモバイルセキュリティ 9」を発表した。同製品は、「アンチウィルス」「プライバシー保護」「盗難・紛失対策」「着信拒否」の4つの機能を搭載している。
アンチウィルスでは、内部/外部メモリのスキャンが可能。また、スキャン方法としてはリアルタイム/オンデマンド/スケジュールを用意している。プライバシー保護は、秘密にしておきたい連絡先やSMS履歴、受信SMS、通話履歴、着信履歴をボタン1つで非表示にできる機能である。
アンチウィルス機能の概要 |
盗難・紛失対策としては、リモートロック/リモートワイプ、GPS追跡、SIM監視の機能を搭載する。GPS追跡は、Android端末にSMSでパスワードを送信すると、その端末の位置を示すGoogleマップのリンクが返信される機能だ。リモートロック/リモートワイプもSMSの送信による行う。リモートワイプにおいては、フォルダ単位での消去も可能になっている。また、SIM監視は、SIMカードが差し替えられた場合に通知する機能である。最後の着信拒否は、着信およびSMSをフィルタリングするための機能で、ブラックリストとホワイトリストの両方に対応する。
盗難・紛失時の対策としては、リモートロック/リモートワイプのほか、SIM監視も備える |
販売価格は未定で、当面はカスペルスキーの特設サイト(http://www.androidsecurity.jp)から無料でダウンロードできる。1カ月の体験版とは一応なっているが、同社の代表取締役社長の川合林太郎氏によれば、「おそらく期間は延長する」という。「永遠ではないが……」とのことなので、無料で利用できる期間は相当長くなりそうだ。
無料提供する理由は「ブランドの認知を高めるため」(代表取締役会長兼CEOの加賀山進氏)である。「アンドロイドセキュリティ=カスペルスキー」という認知を広めることで、主力のPC向け製品などの売上拡大を狙っているという。なお、同製品の英語版はAndroidマーケットで約831円で販売されている。