タイコ エレクトロニクスがADC買収のシナジー効果をアピール

タイコ エレクトロニクス ジャパンは2011年2月22日、「Tyco Electronics Enterprise Networks VIP Customer セミナー」を開催した。

まず、代表取締役会長の岡本実氏が会社概要を説明。2010年はワールドワイドで売上高が120億ドルに達したことをアピールした。このうち、アジア・パシフィックの売上高は34%であり、なかでも中国だけで全体の16%を占めているという。従業員数も世界で8万9000人であり、アジア・パシフィックは4万1000人、うち中国は3万7000人となっている。

タイコ エレクトロニクスの事業分野。「コネクティビティ」をコアビジネスとして推進している

続いて登壇した米国本社アジア地区のビジネスディレクターであるネビル・レイ氏が将来ビジョンを語った。同社は2010年12月9日にADCの買収を完了しており、通信事業者やエンタープライズのネットワークにブロードバンド接続商材を提供する企業としては世界的な企業となった。アジア・パシフィック地区でも同様であり、両社を合わせたシェアが全体でトップになったことをアピール。その理由として「ビジネス、文化、サービスを各国市場に合わせるよう事業展開しているため」と述べた。

タイコ エレクトロニクス アジア地区ビジネスディレクターのネビル・レイ氏 エンタープライズネットワークとデータセンターの2014年のワールドワイド市場予測

レイ氏はさらに、調査会社による今後の業界のワールドワイドでの成長予測を引用。2009~2014年までの年平均成長率は、エンタープライズネットワーク市場が4%、データセンター市場が12%と予測され、両市場の合計では2009年の40億ドルから2014年は53億ドルになる見込みという。タイコ エレクトロニクスとADCは両市場で強みを発揮する製品群をラインナップしており、そのシナジー効果で今後もこれまで以上に両市場でリーダーシップを発揮できることをアピールした。

エンタープライズネットワーク市場で強みを発揮する製品群 データセンター市場で強みを発揮する製品群

なお、ADCの買収にともない、同社は3月に開催予定の株主総会で承認されれば「TE コネクティビティ」に社名変更する予定だ。

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