IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は2011年1月21日、Android OSを標的とした初のボット型ウィルスが昨年12月31日に発見されたことを受け、注意喚起を行った。
現時点では国内での具体的な被害は確認されていないものの、Androidを搭載したスマートフォンやタブレットを利用する国内の利用者が被害を高まっていることから、IPAでは注意を広く呼びかけるとともに、その対策方法も示した。なお、ボット型ウィルスとは端末に潜伏し、悪意のある者の命令に従って様々な動作を行うウィルスのことで、感染すると端末を乗っ取られる可能性がある。
IPAが示した対策方法は次の4つだ。
(1)信頼できる場所からの正規版アプリケーションソフトウェアの入手
不正に配布されているアプリにはウィルスが混入している可能性があるため、できる限り信頼できる場所(例えばAndroid Market)から、正規版のアプリを入手すること。また、アプリの評判(コメントや評価など)も参考になるとしている。
(2)「提供元不明のアプリ」設定のチェックを外しておく
Android端末の設定画面(「設定」→「アプリケーション」)には、「提供元不明のアプリ」という項目がある。この項目のチェックを外しておくと、 Android Market以外で入手したアプリのインストールが阻止されるため、チェックを外した状態にしておくこと(初期状態ではチェックは外れている)。
(3)「アクセス許可」に注意
アプリの入手元に関わらず、インストール時に表示される「アクセス許可」の一覧には必ず目を通し、不自然な点や、疑問に思う点があれば、インストールを中止すること。
(4)セキュリティ対策ソフトの導入
近年、パソコン用のセキュリティ対策ソフトで有名な企業によるものを含め、様々なAndroid OS用セキュリティ対策ソフトが公開されているが、こうしたセキュリティ対策ソフトの導入の検討も推奨している。