メール誤送信防止システム導入ガイド(前編)平均賠償額は何と2億円!? メール誤送信のリスクと防止策

情報保護意識の高まりのなかで、メール誤送信による情報漏えいが企業で大きな問題となっている。そこで市場が急成長しているのが、メール誤送信防止システムだ。今回から2回にわたり、メール誤送信防止システムについて解説していく。

企業活動において、今や電子メール(Eメール)は必要不可欠のコミュニケーションツールになっている。Eメールの内容も、通常のビジネス会話に留まらず、顧客情報、経営や製品情報等、重要度の高い情報が日常的にやり取りされている。

Eメールの誤送信件数も増加の一途を辿っている。日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の「2009年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書 Ver.1.1」によると、過去最高の1539件が発生した2009年の情報漏えい事故原因の24.0%が「誤操作」によるものだった。これには郵送でのあて先間違いも含まれるが、大部分がEメールのあて先間違いや、Bccで配信するべきメールをToやCcで送付するといった誤操作だ。

また、メール・セキュリティ分野の製品を手掛けるHDEが2008年4月に発表した調査によれば、ビジネスでメールを利用している人の約7割が何らかの送信ミスを経験しているという。

誤送信の内容は「添付ファイルの付け忘れ、付け間違い」「書きかけメールの送信」「あて先間違い(アドレス帳からの選択ミス、タイプミス)」というように、「うっかりミス」がほとんどだ。これを野放しにしていては、情報漏えいにつながり、場合によっては会社に大きな打撃を与えてしまう。

そこで、企業からのニーズが高まっているのが「メール誤送信防止システム」だ。本稿では、市場動向とシステムの基本機能、さらに主要各社の最新製品動向をみていく。

月刊テレコミュニケーション2010年12月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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