NTTと味の素は2023年5月31日、NTTの「デバイス開発やデジタルツインコンピューティング、行動変容などのIOWN関連技術」と、味の素の「食と健康を科学するアミノサイエンス」等を組み合わせた、食習慣や身体の状況を示す種々のデータ活用による、生活者のWell-beingの向上と健康寿命の延伸を実現させる仕組み作りに向け協業するために、基本合意書を締結したと発表した。
NTTと味の素の取り組みの全体像
生活習慣病の増加が懸念される中、食生活の改善への意識は高まっている。今回の合意では、生活者の食事内容を記録したデータや血糖値等の身体に関するデータ等を活用し、身体状況や満足感についての未来予測を行うことを通じ、食の満足度を高めながらも健康にもよりよい影響を与える食習慣の提案や、その実践を促す施策も含めたビジネスモデルの創出において協業を推進するという。
具体的には、NTTは同社の医療健康ビジョンに基づいた非侵襲センシング、バイオデジタルツインなどの技術や、ヒトのココロを見える化し行動を変容させるWell-beingやデジタルツインコンピューティングなどの技術の研究開発と提供、ならびに運動や睡眠に関する知見の提供を行う。また、これらを実現する高度なコミュニケーション基盤の研究開発を担う。
味の素は、食行動と生活習慣病リスク低減との関連性をパーソナル要因から見える化するための実証を開始し、その知見をデジタルツインコンピューティングなどに組み込んでサービスプラットフォームとして社会実装することを目指す。
この合意に際してNTT代表取締役副社長の川添雄彦氏は、「当社の非侵襲グルコースセンサやデジタルツインコンピューティングをはじめとするIOWN技術を組み合わせ、味の素社が有する様々なデータを分析することで新たな価値を創出し、IOWNがさらなる発展を遂げると信じています」とコメントを寄せている。