パロアルトネットワークスは2023年4月21日、生成AIの普及に伴いChatGPTをテーマとした詐欺が増えているという調査結果を発表した。
この調査は、同社の脅威インテリジェンスチームUnit42が行ったものだ(参考記事:「データを窃取・流出させる多重脅迫戦術が急増」パロアルトが脅威レポート|BUSINESS NETWORK)。詐欺師がユーザーを騙して機密情報の共有や悪意のあるソフトウェアをインストールさせるために採用する多様な手法にフォーカスし、それらの手法を実証するための具体的な事例やケーススタディを紹介している。
調査結果のポイントは、以下の通り。
・2022年11月から 2023年4月上旬の間に、Unit42はChatGPTに関連するドメインの月間登録数が910%増加したことを確認した。また同時期に、DNSセキュリティログからは、これと関連するスクワットドメインが約1万8000%増加していることが確認された。
・パロアルトネットワークスのAdvanced URL Filteringシステムで確認されたトラフィックからは、ChatGPT 関連の悪意あるURLが毎日100件以上検出されている。
・Unit42がOpenAIの公式サイトを装ったフィッシングサイト(URL)を調べたところ、詐欺師は、ChatGPT の公式Webサイトに酷似した偽サイトでユーザーを騙し悪意のあるソフトウェアをダウンロードさせたり、個人情報や機密情報を開示させようとしていた。
・OpenAIがChatGPTの無料版を提供しているにもかかわらず、詐欺師はしばしば被害者を欺き、不正なWebサイトに誘導しサービスの料金を支払わせる。
なお、「ChatGPTをテーマとする不審なアクティビティの動向」「ChatGPT詐欺のケーススタディ」「模倣チャットボットのリスク」など、調査の詳細は、以下のブログから確認することができる。
https://unit42.paloaltonetworks.jp/chatgpt-scam-attacks-increasing/