KDDIらは1月26日、埼玉県秩父市の中津川地内で、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」を活用したドローンによる物資の定期配送を開始したと発表した。
秩父市中津川地内は、昨年9月に発生した土砂崩落の影響が続き、現在も物流が寸断された状況にある。そこで、中津川地内の地域住民への冬季期間の生活支援を目的に、今回のドローンによる定期配送がスタートした。ドローンによる定期配送は毎週木曜日、3月末まで実施する予定で、中津川地内へ食品や日用品、医薬品などを短時間で配送することが可能だという。
この取り組みは、10月25日に秩父市とゼンリンが締結した「緊急物資輸送に関する連携協定」をもとに、これに賛同する企業6社が加わって実施するもので、ゼンリン、KDDI、KDDIスマートドローン、エアロネクスト、生活協同組合コープみらい、ちちぶ観光機構、ウエルシア薬局が連携している。
中津川地内は地形の特性上、モバイル通信が不安定な環境だが、Starlinkを活用してauエリアを構築するソリューション「Satellite Mobile Link」を用いて、auのモバイル通信環境を確保している。
中津川地内のドローン離発着地点には、操作者などの作業者を配置できず、加えて崩落地手前の地点からは中津川地内の離発着地点は目視で確認できない。このため、中津川地内までの飛行、機体の離発着、荷下ろしのすべてを遠隔操作で実施するという。