ノキアは2022年12月8日、KDDIが携帯電話基地局の監視を目的として、ノキアのAIソリューション「PDDR (AVA Performance Degradation Detection and Resolution)」を展開したと発表した。
PDDRとは、同社独自のAI技術によりネットワークの品質異常を検知し、その劣化要因を自動分類するソリューションだ(参考:Nokia AVA)。KDDIと協力して、アラーム発報されない「サイレント故障」を含めた異常の根本要因を自動判定するモデルを作成。それをAIに学習させることで、専門家による判断と同等以上の精度を実現したという。
今回の導入は、携帯電話基地局における品質の監視・改善と運用コストの削減が目的。KDDIが全国に展開する約20万の4G/5G基地局を24時間自動監視する。
品質が劣化した基地局を検出し、その劣化要因を特定。改善すべき状態またはサイレント故障状態に陥った事象については、KDDIが独自に開発したシステムと連携して早期復旧を図る。自動的に要因を排除して復旧した事象については、AIの要因判定モデルに取り込み、要因分類とその復旧精度を自動的に向上させるという。
KDDIは、このAIソリューションを2019年に4Gネットワークに導入。2021年には5G NSAネットワークへ導入し、全国展開を完了した。今後、5G SAネットワークへの導入展開も計画している。