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【全社員1000名にiPhone導入】ブリティッシュ・アメリカン・タバコが目指すのは“人中心”のiPhone活用

文◎重森大(ITライター)、business network.jp編集部 2014.07.29

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世界第2位のタバコ会社の日本法人であるブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンは、全社員約1000名にiPhoneを導入している。これは同社グループ内でも世界初の試み。スマートフォンの業務活用への期待が世界中で高まるなか、「日本がモデルケースになっていきたい」という。

“ジーニアスバー”やメルマガで全社員導入をスムーズに

スマートフォンは広く普及しているが、「スマートフォンをまだ使ったことがない」という人も数多い。こうしたなか、全社員約1000名にiPhoneを導入するのは、相当な大仕事である。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンでは、かなりの時間と労力をかけて準備したうえで臨んだという。

例えば、マニュアルだ。マニュアル制作はKDDIに依頼したが、「『これではうちの社員は分からない』と何回も作り直してもらい、さらに社内で手を加えました」という。

また、本社には一定期間、相談コーナーも用意した。「アップルストアには、ジーニアスバーというマンツーマンで技術的なサポートが受けられるコーナーがありますが、このジーニアスバーみたいな感じです。IT担当者とiPhone導入プロジェクトのメンバーが何人か待機し、『iPhoneへの切り替え方法(アドレス帳の移行、フィーチャーフォンからスマートフォンへの回線の切り替え方法)や簡単な操作方法について相談したい人は、ここに何時から何時までの間に来てください』と告知し、サポートを行いました」と、iPhone導入プロジェクトのメンバーの1人である清祐貴氏は話す。

さらに、清氏は、「iPhone Weekly Tips」というメールマガジンも全社員に向けて発行した。「『どうすれば音量を上げられるか』といった本当に簡単なところからスタートし、iPhoneに標準搭載されているアプリケーションの使い方まで、2カ月くらい毎週出しました」

iPhone Weekly Tips
例えば電話に出られないときの対処方法など、このように「iPhone Weeky Tips」ではiPhoneの使い方に関する情報を毎週紹介



従業員のスマートフォンの利用方法は、基本的には“性善説”。業務に関係ないアプリはインストールしないなどのポリシーを定めた「スマートフォン運用ルール」を作成し、全社員がサインすることで担保しているという。

そのうえでシステム的には、KDDIのMDMサービス「KDDI Smart Mobile Safety Manager」を活用して盗難・紛失時のリモートロック/消去、パスコードポリシーの強制、インストールされているアプリの可視化などを行っている。また、キッティング時に、アップルのiOS端末管理ツール「Apple Configurator」により、PCなど他の端末との同期をできなくしたそうだ。

「インストールされているアプリやiOSのバージョンについては、IT部門が月次でチェックしており、不適切なアプリや、脆弱性が見つかったバージョンのアプリやiOSがあった場合には、個別にアップデートなどを促しています。利用するアプリなどについては性善説で個人の判断に任せていますが、『ITも見ていますよ』と周知することでセキュリティを担保するやり方ですね」(大内氏)

 

iPhone+社内SNSで競合他社情報をタイムリーに共有

フィーチャーフォン時代から社員が1人1台の携帯電話を持ち、オフィスにはほとんど固定電話機がないというブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン。

ケータイ内線サービス「KDDI ビジネスコールダイレクト」を活用し、いつでもどこでも内線でつながる環境を構築しているが、iPhone導入に合わせて新たなコミュニケーションツールの活用も始まっている。社内SNSの「Salesforce Chatter」である。

同社が社内SNSの活用にチャレンジするのは、これが初めてではない。以前、Twitterライクの社内SNSを導入したことがあった。ところが、フィーチャーフォンだと画面が見にくく、手間もかかるなどの要因から、うまく広まらなかったという。

「しかし、iPhoneなら写真ももっと見やすいですし、操作も簡単です。そこでもう一度チャレンジしようと選んだのが現在の社内SNSでした」(清氏)

現在は一部の営業所に試験導入している段階で、「良いフィードバックが返ってきているので、これから全社的に広げていく予定です」と清氏は語る。

社内SNS導入の目的は、タイムリーな情報共有にある。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンの営業員のワークスタイルは“直行直帰”。月1回の会議を除けば、オフィスに出社する機会はほとんどなく、自宅から取引先であるコンビニエンスストアやスーパーなどに直行し、自宅に直帰する毎日だ。

つまり、同じ営業所に所属する営業員同士でも、実際に顔を合わせて、いろいろと情報共有する機会がほとんどない。そこで、社内SNSの出番である。

「今日、天気いいな」「子供が生まれました」といった気軽な内容から、営業活動中に知り得た競合他社の情報まで、活発なやりとりが行われているという。


Chatter
社内SNSを活用し、競合他社情報からプライベートなことまで活発にコミュニケーション



「社内SNSの利用開始から数か月後にサーベイを行ったのですが、一番役に立っていると評価されたのは、競合他社に関する情報共有がスピーディに行えるようになったことでした」(清氏)

取引先で競合他社の新製品情報やキャンペーン情報を知った営業員が、すぐさまiPhoneを使ってその情報を社内SNSに書き込むことで、素早く情報共有できるようになったのである。

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