日本でもようやくIoT導入が本格化しつつある。
IoTの実現に不可欠な稼働状況や位置情報といったデータを取得するには、通信モジュールを製品に組み込む必要がある。
この通信モジュールを提供するメーカーの草分け的存在が、米Digi Internationalだ。1985年の設立以来、ミッションクリティカルなIoT/M2Mの課題解決に取り組み、これまで1億台以上のデバイスをインターネットに接続した実績を持つ。
主力製品「Digi XBee ワイヤレスモジュール」は、2.4GHz帯に対応し、ZigBeeやBluetooth Low Energy、DigiMeshを利用することができる。
特筆すべきは、独自のメッシュネットワークプロトコルDigiMeshだ。他のメッシュネットワークは、データを中継しないエンドデバイスのみスリープすることができ、他のノードからのデータを中継するルーターはスリープできない。これに対し、DigiMeshはペアレントルーターとエンドデバイスといった親子関係のアーキテクチャがないので、システム全体でスリープ状態を実行し、消費電力を抑えられる。このため「電池駆動のネットワークで特に使われています」と日本法人ディジ インターナショナル 代表取締役社長の江川将峰氏は話す。
Digi XBee ワイヤレスモジュールは、生ビールの温度管理、ガソリンスタンドの残量管理、IoTゴミ箱など様々な分野で活躍している。日本以外に北米、EU、英国、オーストラリア、ニュージーランドの電波法認証を取得しているので、製造業など多国籍展開する企業での採用も多い。
今年、通信モジュールのラインナップを大幅に拡充し、セルラーIoT規格に対応した「Digi XBee 3 Global LTE Cat1/Cat4」「Digi XBee 3 Global LTE-M/NB-IoT」、免許不要の920MHz帯で利用できる「Digi XBee XR 900/920」が新たに仲間入りする。
2.4GHz、900/920MHz製品には、DigiMeshプロトコルが搭載されている。Digi XBee XR 920は20mWの送信電力の場合、屋外での通信距離は8.5kmだが、「DigiMeshのホッピングにより、50km四方のエリアくらいまでカバーすることができます」と江川社長は説明する。
ディジ インターナショナルは、通信モジュールで取得したデータをセルラー経由でアプリケーションに接続するためのルーター/ゲートウェイ、さらにはデバイス管理クラウドも提供する。
「Digi IX 15」は、2.4GHz XBeeに対応した産業用ルーター/ゲートウェイ。動作温度は-40℃~74℃で、厳しい環境での利用にも耐えうる。現在、920MHz帯に対応したモデルを開発中だ。
デバイス管理クラウド「Digi Remote Manager」は、通信モジュールやルーター/ゲートウェイの設定やファームウェアのアップデートを遠隔から行える。閾値を超えると自動通知も可能だ。
「通信モジュールからルーター/ゲートウェイ、デバイス管理クラウドまで揃い、しかも通信部の開発不要でユーザーアプリ開発に集中できるのは当社の強みです」と江川社長は自信を見せる。IoTを検討しているなら、ぜひディジ インターナショナルを選んでほしい。
なお、ディジ インターナショナルは、2024年5月29日~31日に東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン×ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)」に出展する(小間番号「W-49」)。Digi XBee ワイヤレスモジュールをはじめとする実機を実際に確認したり、IoTについて理解を深めるまたとないチャンスだ。
<お問い合わせ先>
ディジ インターナショナル株式会社
TEL:03-5428-0261
URL:www.digi-intl.co.jp