NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とトレンドマイクロは2022年2月15日、セキュリティ機能を搭載したeSIMの共同開発に成功したと発表した。2022年度中のサービス化に向け、同年2月よりフィールドトライアルを実施する。
本eSIMはIoTデバイスのセキュリティ対策向けに開発したもの。様々な仕様のIoTデバイスが混在するため管理方法が多様で複雑であることや、仕様上の制限によりセキュリティソフトが導入できないことなどによりIoTにおけるセキュリティ対策が進んでいない状況を踏まえて開発に至ったという。
特徴は、通信プロファイル以外の情報や機能を具備可能なeSIM内のアプレット領域に、セキュリティ機能を実装した点だ。
本eSIMの動作イメージ
トレンドマイクロのモバイルネットワーク向けセキュリティソリューション「Trend Micro Mobile Network Security(TMMNS)のコンポーネントである「TMMNS Endpoint Protection」を用いて、IoTデバイスと本eSIMが正しい組み合わせであるかを照合。本eSIMが不正なIoTデバイスに接続されている場合、ネットワークへ接続させないようにすることができる。
また、同じく「TMMNS」のコンポーネントである「TMMNS Network Protection」とe本SIMが今後連携することで、IoTデバイスのマルウェア感染を検知することや、不正な通信を遠隔からリアルタイムにブロックすることが可能になるという。
こうしたセキュリティ機能により、IoTデバイスごとの仕様を意識することなく、様々な場所で利用されるIoTデバイスのセキュリティ対策を、モバイルネットワークを介して一元的に実施。運用コストの削減やリソースの最適化が可能になる。
フィールドトライアルは、2022年2月14日~2022年6月30日に実施。参加企業を募集しており、下記のリンク先から申し込みできる。