ミクシィがローカル5G免許取得、競輪ライブ映像配信で商用利用を開始

ミクシィは2022年1月21日、総務省関東総合通信局よりSub6帯域(4.8GHz~4.9GHz)を活用したローカル5G SA(スタンドアローン)システムの免許を取得したと発表した。翌1月22日より、本システムを活用した同社初の商用利用として、TIPSTAR DOME CHIBA(千葉県千葉市)にて開催される千葉市主催の自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」の映像配信を開始する。

ローカル5Gシステムの構成図
ローカル5Gシステムの構成図

同社は2020年6月より、競輪・オートレースのライブ動画・ネット投票サービス「TIPSTAR(ティップスター)」の提供を開始。また、2021年10月に千葉市が公営競技として主催する新しい自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」において、会場である「TIPSTAR DOME CHIBA」の映像配信及び映像制作の支援等を行っている。

PIST6 Championshipでは、選手の自転車にカメラを取り付け、迫力あるオンボード映像の伝送を実現する車載中継システムや、レース・選手の情報、写真等を外部システムから自動で取得し、リアルタイムで編集、送出が可能な映像編集システムを独自開発。会場で撮影、編集した映像は、TIPSTARやYouTubeで生配信を行っている。

今後、ユーザーにより低遅延でクオリティの高い映像配信を実現するために、広い通信帯域を確保し映像の品質向上を実現したいと考え、ローカル5Gの無線局免許を取得したという。

ローカル5G対応の可搬型定点カメラ
ローカル5G対応の可搬型定点カメラ

今回、TIPSTAR DOME CHIBA内において、よりクオリティの高い映像配信を実現するため、Sub6帯域(4.8GHz~4.9GHz)を活用したローカル5G SAシステムを構築した。ローカル5G対応の可搬型定点カメラ映像の送出において、商用利用を開始。低遅延かつ安定した可搬型定点カメラ映像を、TIPSTAR DOME CHIBA内のビジョンやTIPSTAR等で配信する。

今後は、レースに出場する自転車に搭載されている車載カメラにおいても、ローカル5G対応を行う予定だ。

車載カメラについてはすでに自営LTEおよびWi-Fiを使って映像配信システムの運用を開始しているが、同環境下では利用可能な伝送帯域が限られ、安定性に欠けることが課題となっている。

PIST6 Championshipでは1レース6台の自転車が出走するが、全ての自転車の車載カメラを安定して伝送するには5Gの活用が有効だと考えているという。ただし、ローカル5G対応端末で、レース用車両へ搭載できるサイズ及びスペックの既存製品が無かったため、ミクシィにおいて概要設計を行い、現在、専用端末の製造(委託)を行っている。製造完了後、2022年夏頃の商用利用開始を目指す。

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