NTTの在り方は「機能分離」が適当――ICTタスクフォースが最終報告書に向け骨子案

ICTタスクフォースが「光の道」実現に向け、最終報告書の骨子案をまとめた。NTTの在り方については、「資本分離」「構造分離」には踏み込まず、「機能分離」が適当との見解を示した。

NTT東西の子会社にも規制遵守を

機能分離の方法については、「ボトルネック設備へのアクセスに関するNTT東西の他の部門と他事業者との同等性を確保するための厳格なファイアウォール措置を構築させることが適当ではないか」と述べた。ファイアウォールを設ける電気通信設備の範囲については、「アクセス網(集線装置等を含む)のみを対象とするもの」と「現在の第一種指定電気通信設備の範囲(アクセス網+中継網)を対象とするもの」の2つが考えられるが、NGNが光ファイバーと一体的に構築され、連携して機能することから、合同部会では後者を軸に検討することが適当とした。

骨子案では、NTT東西の子会社等との一体経営への対応にも踏み込んだ。NTT西日本-兵庫の社員が、NTT西日本が把握している他事業者のDSL利用情報および他事業者へ移行した番号ポータビリティ情報等を、販売代理店に不正に提供していた問題を挙げ、「子会社等に業務を委託した場合には、NTT東西に課されている規制を適用することができず、事実上、潜脱行為を防止できない状態にあるのではないか」とみて、「NTT東西に対し、現行行為規制の内容を委託先子会社等にも遵守させるための措置を講じることが適当ではないか」との案を示した。

なお、NTT東西の2社体制については、「将来的に見直しの検討を行うことも必要」としたうえで、現時点での統合は、競争や市場に与える影響等も懸念されることから、「引き続き存置することが適当ではないか」とした。

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