ハイパースケーラーの「高密度需要」に対応、アット東京DCにコーニングの光配線キャビネット

GAFAに代表されるハイパースケーラーの成長に伴い、データセンターにおいてネットワークの需要が増加。それに伴い、データセンター内部では限られたスペースで可能な限り光ファイバーを収容する高密度化への要求が高まっている。そこで、アット東京では23区内のデータセンターに超高密度かつ保守性も高めたコーニング製の光配線キャビネットを導入した。

2021年10月28日、コーニングは同社の光配線ソリューションに関する記者説明会を実施した。同社の超高密度光配線キャビネットである「Centrix」について、導入先のデータセンターであるアット東京において従来の仕組みと比較しながら解説した。

光配線キャビネットはデータセンター内にある光ファイバーケーブルが接続・分岐する筐体のこと。このキャビネットに収容できるファイバー数(ポート)がそのまま効率性に繋がっている。

Centrix-キャビネットオープン外観 Centrix-キャビネットオープン
そのため、「従来からネットワークの需要増から、光配線盤のケーブル収容・設置スペースの効率化を検討していた」とアット東京 技術・サービス本部 設備構築部 施工2 グループマネージャーの出原達也氏は説明した。

アット東京とコーリングのメンバー
(左から) アット東京 技術・サービス本部 業務サービス部 ケーブリングサービスグループ 課長 安本竜也氏、
技術・サービス本部 設備構築部 設計グループ 主任 坂内悠太氏、
技術・サービス本部 設備構築部 施工2グループマネージャー 出原達也氏、
コーニングインターナショナル 光通信事業部 エンタープライズネットワークス 部長の興梠貴治氏、
光通信事業部 エンタープライズネットワークス アプリケーションエンジニア 杉政拓之氏

そこでコーニング社の製品を採用。その密度について、「従来、当社で使用しているキャビネットでは2ラックで最大収容1440ポート×2の2880ポートの収容が限界だったが、コーニング社の製品では5472ポート収容可能になった」とアット東京 技術・サービス本部 設備構築部 設計グループ 主任の坂内悠太氏は話した。約2倍(1.9倍)の効率化だ。

高密度化を実現できた大きな理由は、キャビネットから背面用の作業スペースをなくすことができたからだ。

通常、ラック内で作業する時は前面と背面の両方から作業する仕組みになっており、両方向に確保するスペースが場所をとっている。コーニングはこれを「前面から作業できるように各パーツをなるべくコンパクトに凝縮」することで実現させたと光通信事業部 エンタープライズネットワークス アプリケーションエンジニアの杉政拓之氏は紹介した。

例えば、Centrixは超薄型の「12SCポートカセット」を利用する仕組みになっている。ポートカセットはキャビネット内で異なるファイバー同士を中継するもので、これを薄型にするなど、パーツを圧縮。その他キャビネット内でのレイアウトの工夫なども通して前面の開放のみで作業可能にした。

コーニング配線導入事例
コーニング導入によるスペース効率化イメージ

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