ネットワークで起きていることを直感的に把握し、健全性の維持を支援 Nexus DashboardやNexus Dashboard Insightは、ネットワークで何が起きているかをリアルタイムに把握し、解決策の候補まで提示することによって、直感的なネットワークオペレーションを支援し、堅牢かつ安全なネットワーク運用を実現するためのソリューションだ。
さらに、万一何らかの障害が起こったときには、ちょうどDVDを巻き戻すのと同じようにして「この時点で何が起きていたか」を可視化し、オペレーターが把握できるように支援する。また、ネットワークを構成する機器1台1台について「期待する性能が出ているか」「どこかでパケットドロップが発生していないか」といった詳細な情報も確認できる。
Nexus Dashboardは、データセンターネットワークに対するプロビジョニングツールや運用管理ツールの一元化を実現する、一種のプラットフォームだ。シスコが提供するツールはもちろん、サードパーティ製アプリケーションをこのプラットフォーム上に搭載し、同一のGUIを通して設定から運用管理までを行える。さらに、AWSやAzureといったパブリッククラウドとの連携も可能となっており、規模の大小を問わず、またハイブリッド環境も含め、多様なデータセンターネットワークの運用を支援する。
Nexus Dashboard InsightはこのNexus Dashboardの上で動作するアプリケーションの1つだ。シスコのNexus 9000シリーズ製品のハードウェアから、スイッチのCPUに負担をかけることなくダイレクトに高性能なデータプレーンレベルの転送状況の可視化に寄与するハードウェアテレメトリ情報を収集したり、ACIのSDNコントローラーであるCisco Application Policy Infrastructure Controller(Cisco APIC)から各種情報を収集する。また、シスコがプッシュ型で提供するサポート期間や脆弱性に関する情報も集約できる。
たとえば現状では、ユーザーから「このサービスがつながりにくい」といった指摘があってはじめて原因究明に着手するリアクティブな対応がほとんどだ。一方、Nexus Dashboard/Nexus Dashboard Insightを活用すれば、パケットドロップの上昇といった事柄を目で見て把握し、そのフローがどの機器のどのポートを通っており、どこでパケットドロップが発生したのかといった詳細な情報はもちろん、不具合が発生する前に機器に何らかの設定変更が加えられたかどうかという相関関係まで示すことができる。つい見落としがちな新たな脆弱性に関する情報も、タイムリーに把握可能だ。
図表2 Telco データセンターのアーキテクチャ
「情報の収集に関わる部分はツールに任せ、人間は『実際に何が起きたか、どう対処したらいいのか』に多くの時間を使えるようになります。この結果、障害の検知・特定、対処に要する時間を大幅に短縮できます」(鈴木氏)。このようにシスコのリアルタイム分析ソリューションは、人間が正確な判断を下すための材料を提供し、5Gサービスを下支えするためにより動的に変化していく5Gクラウドネットワーキング = データセンターネットワークに対するプロアクティブな予防型の運用を実現していく。
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