「NTTの市場支配力是正を」通信各社が「光の道」議論で要望――ソフトバンク新提案にNTTは「実現不可能」

「光の道」構想の実現に向け、今後の論点についての関係者ヒアリングが実施され、NTTの市場支配力の是正への要望が多く挙がった。

第三者機関による監視体制導入を

NTTの資本分離案についてKDDIの小野寺正社長兼会長は「株式会社として一番重要なのは、株主に不利にならないためにどうするかだと思う」と発言。「やり方は色々あって、例えば、今の株主に分割したそれぞれの会社の株をそのまま割り当てれば、トータルの株主価値は何も変わらない筈だ」と語った。

NTTの在り方についてKDDIは、「活用業務制度の是非を含む、持ち株廃止・グループ解体を視野に入れた抜本的な見直しが不可欠」という意見だ。だがそれには時間がかかるとみている同社は、直ちに実施すべき施策として(1)設備競争とサービス競争をバランス良く活性化、(2)ボトルネック設備の同等性の問題、および総合的な市場支配力によるグループドミナンス問題への対処を主張している。

同社は(2)で必要となる措置の1つとして「第三者機関による監視体制の導入等」を挙げている。これについて質問を受けた小野寺社長は、NTT西日本の接続情報流用問題を挙げ「それに類似する行為は前からあったと(他社は)皆思っていたが、現行制度では疑わしいだけでは総務省には動いていただけない。“第三者”は通信事業者以外のことで、総務省がその意志を持ってやっていただければ、電気通信事業法166条で立ち入り検査もできる。総務省にもっと積極的にこういう問題に係わっていただくか、難しいなら何らかの機関を作ってもよいのではないか。少なくとも疑わしいものをきちんと調査する機関がないと、今のままでは不正行為は見つからなければ“やり得”になる」と主張した。

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