既存のICT環境の課題を解決する可能性がある概念として、注目を集めているのが、セキュリティとネットワークの各機能を単一のクラウドサービスに統合する「SASE(Secure Access Service Edge)」だ。
SASEを実現する製品としてはすでに、UTMやCASB、SD-WANなどセキュリティとネットワークの機能を統合した、クラウド型ゲートウェイが登場している。これに対し、「真に社内外同一の生産性、安全性を満たす環境を実現するためには、+αの検討要素が必要になります」とし、企業の課題を解決するには単にこうしたSASE製品の導入だけでは不十分だ、と語るのはNTTコミュニケーションズの城征司氏だ。
具体的な検討項目として、自社のニーズに合った適切な製品選定、インターネットやVPNなどネットワークの整備、SASEではカバーしづらいエンドポイントセキュリティの対応を城氏は挙げつつ、一番の課題はセキュリティの専門知識を持つ人材の確保だと指摘する。
このような状況を踏まえてNTTコミュニケーションズで提供しているのが、セキュリティ、ネットワーク、マネジメント関連の8つのコンポーネントを組み合わせ、コンサルから運用まで一元的に対応する「SASEソリューション」だ(図表)。
図表 NTTコミュニケーションズの「SASEソリューション」