NECとRealeyes OÜは2020年10月23日、ビデオコミュニケーションツールの映像から、利用者の感情を分析するサービスを共同開発したと発表した。2021年1月より販売を開始する予定。

PCやスマートフォンで使用されるビデオコミュニケーションツールと連携し、ツール利用者の同意のもと、プライバシーに十分配慮した用途において映像からツール利用者の感情を分析するという。

具体的には、NECの持つ生体認証・映像分析技術と、Realeyesの感情分析技術を活用し、ビデオコミュニケーションツール上の映像からツール利用者の興味や注目度などの反応を分析する。分析結果はダッシュボード上で一覧で確認することができ、ツール利用者にリアルタイムで共有することが可能だ。

会議利用における分析ダッシュボードのイメージ

映像を使ったビデオコミュニケーションが活発になる一方、非対面のコミュニケーションは対面のコミュニケーションと比べ、相手の意図していることがわかりづらい、反応が掴みづらいといった課題がある。

同サービスを使うことで、非対面であっても、コミュニケーション中の理解に不安がある部分などを即座に把握、察知し、その場で伝え方を工夫したり、発言を促したりすることで円滑な対話や会話の活性化に役立てることができるという。

また、分析ダッシュボードを振り返ることで、主催者は会議構成やファシリテーションなどの改善、参加者は自身の反応の振り返りなど、自己理解への活用など利用者自身の目的に合わせて様々な用途で活用できるとしている。

ユースケースとしては、社内会議や研修、教育現場などを想定。主催者/参加者、教師/生徒の集中度や満足度などを双方で共有し、効果的な説明やファシリテーションを促すことでより効果的な会議や授業が行える。

教育利用における分析ダッシュボードイメージ

同サービスで、グローバルで3600億円規模（NEC調べ）の感情分析サービス市場におけるトップシェア獲得を目指すという。