メッシュWi-Fi製品を開発・販売するPicoCELAは2020年7月21日、同社の企業向け無線メッシュ製品群(PicoCELAデバイス)に新たなVPN機能を追加すると発表した。サテライトオフィス等の遠隔オフィス環境において、本社オフィスと同等のWi-Fi空間を容易に構築できるという。提供開始時期は8月を予定している。
サテライトオフィスや、ワーケーションと呼ばれるリゾート地をオフィス代わりにして働く場合、その場で提供されるWi-Fi環境を使ってインターネットに接続するケースが大半だ。また、リモートアクセスVPNを使用して社内VPNサーバーへ直接接続する手法が主流となっている。
こうした方法では、社内VPNサーバーの負荷が増大し、トラフィックの集中によってインターネット通信の品質も劣化する。
今回追加した新VPN機能は、本社側に設置したPicoCELAデバイスをVPNサーバーとして用い、遠隔オフィスに設置したをVPNクライアントとして使えるもの。両者間でセキュアなVPN接続を行うため、PCやスマートフォンにリモートアクセスVPNソフトの導入は不要になる。
VPN接続の構成イメージ
同時に、遠隔オフィス側に本社オフィスと同等のWi-Fi環境を展開できる。PicoCELAの無線メッシュ技術によって、遠隔オフィスの隅々までWi-Fi空間化したり、高密度Wi-Fi空間を構築することが可能だ。
また、リモートアクセスVPN機能が搭載されていないIoT機器を安全に社内LANへ接続することも可能になる。
この新VPNは標準機能となり、追加料金は不要。利用には、PicoCELAが提供するクラウド管理システム「PicoManager」への加入が必須となる。
対応するPicoCELAデバイスは、ケーブルいらず、PCWL-0400、PCWL-0410、PicoHUB station、PicoHUB Liteの5製品。