NTTがeスポーツ事業の新会社、ローカル5G活用も視野に

NTT東日本がNTT西日本、タイトーら計6社の共同出資により、eスポーツ関連事業を手掛ける新会社「NTTe-Sports」を1月31日に設立する。光ファイバーネットワーク等の通信インフラや大規模イベント運営ノウハウを地方自治体などに提供し、eスポーツによる地域活性化を支援する。副社長には、自身もeスポーツをプレイする影澤潤一氏が就任する。

「光ファイバー等の通信インフラを使った地域貢献をこれからの柱にすべく、様々な企画をしてきた。そのなかで、eスポーツを地域の活性化、産業誘致のきっかけにしたいという声を多数いただいた」

新会社の代表取締役社長に就任予定のNTT東日本 副社長の澁谷直樹氏は「株式会社NTTe-Sports」設立の背景について、そう語った。NTT東日本は東京オリンピックの通信ネットワーク構築も担うが、その試合映像の「ライブ配信に関する技術は世界でもトップレベル。eスポーツ普及の下支えができるのではないか」と抱負を述べた。


NTTe-Sports 代表取締役社長に就任する澁谷直樹氏(左)と、副社長に就任する影澤潤一氏

NTTe-Sportsは、遠隔対戦や試合映像の配信等に必要な通信ネットワークやAI技術の提供といったインフラ整備に加えて、それらの保守運用を担う人材の提供等の事業を展開する。さらに、NTT東日本/西日本が持つ「地域密着型の人材、拠点を活用して、ゲーム環境の整備や人材育成のための拠点作りなどについてもお手伝いしていきたい」(澁谷氏)という。

なお、NTTe-Sportsは、NTT東日本、NTTアド、NTT西日本、NTTアーバンソリューションズ、スカパーJSAT、タイトーの6社による共同出資で設立する(出資比率順。NTT東日本が過半数)。


発表会見ではエキシビジョンマッチとして「ぷよぷよ」「ストリートファイター」の対戦が行われた

秋葉原のeスポーツ施設にローカル5G導入
副社長に就任予定の影澤潤一氏は自身もeスポーツの競技を行いながら、これまで数々のeスポーツイベント運営に関わってきた。NTT東日本が関わった取り組みの1つとしては、2019年3月21日にカプコンが秋葉原で開催した国内最大級の大会「ストリートファイターリーグpowered by RAGE」グランドファイナル大会がある。会場のICT環境を構築するのに加えて、仙台の通信ビルを活用してパブリックビューイングも実施した。

そのほか、2019年12月には「Yokosuka e-Sports Project」で高校のeスポーツ部創設を支援。2020年1月11日と12日の「東京eスポーツフェスタ」では、ローカル5GやAIを活用した新しいeスポーツシーンを展示するなど、約1年にわたりeスポーツ分野の事業を展開してきている。「ゲームショーのサポートや地方自治体と連携した施設構築の提案など、様々な取り組みを行ってきた」と影澤氏はこれまでの取り組みを説明した。


eスポーツによる地域活性化を目指して5つの事業を展開する

同氏によれば、「eスポーツの市場規模は年々増加傾向にあり、国や自治体からの興味も高い」。このニーズを背景に、上画像に示す5つの事業を展開する計画だ。今後5年間で40億円の売上を目指す。

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