NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)は2010年10月7日、Tier III基準以上(Tier IV ready)を満たし環境に配慮したプレミアムデータセンター「香港TKO(Tseung Kwan O:将軍澳/チュンクワンオウ)データセンター」を建設すると発表した。2010年度第3四半期に香港で建設を開始し、2012年度第4四半期からのサービス提供を予定する。
NTTコムは現在、アジアの中核データセンターとして「香港 タイポ データセンター」を提供中で、新たに建設する「香港TKO」は同地で3拠点目となる。敷地面積は約3万平方メートルで、同社では海外で最大級のデータセンターになるという。
データセンター専用ビルをNTTコムが自社で設計して建設。そのメリットを活かし、商用電源、空調、UPS、発電機、配電ルートなどを完全冗長化するほか、防水・防火などの予防対策も施す。また、本データセンターと同敷地内に別棟でオフィスビルを併設。すぐに駆けつけられる顧客企業のリモートオフィスとして利用できるようにする。顧客企業向けの会議室や休憩室、多目的室も設置予定だ。
同敷地内には、「ArcstarグローバルIP-VPN」「グローバルe-VLAN」の通信設備(POP)も設置されており、顧客企業の機器からバックボーンへのアクセス回線が構内で接続できるため、経済的な利用が可能になる。また、シンガポール・香港・日本・アメリカにある中核データセンター間をあらかじめ大容量バックボーンで接続する「データセンター間コネクティビティサービス」の提供も予定。データセンターをまたがるサーバー間のバックアップや高速なアプリケーション展開も可能にするという。