幕張メッセで2010年10月9日まで開かれているCEATEC JAPAN 2010で、UQコミュニケーションズが世界初となる次世代WiMAX、IEEE802.16m(WiMAX2)の伝送デモを公開している。
WiMAX2は、現行WiMAXの10MHzの搬送波幅を20MHz幅まで拡大、8×8MIMOの実装した場合、下り最大300Mbpsクラスのデータ通信を実現できる規格である。今回のデモでは、この20MHz幅の搬送波を2波束ねることで計40MHz幅の帯域で運用、これに4×4MIMOを実装して下り330Mbpsのデータ通信を実現している。
実際のデモはラック上に構築した試作端末と基地局装置との間を有線で結んで行われ、実測で下り最大310Mbpsの通信が可能であることが示された。また、会場には5台のハイビジョンテレビが設置され、この回線を使って3D映像やマルチ映像がスムーズに送れることをアピールした。
UQコムは、現行帯域に隣接する2.6GHz帯の旧モバイル放送帯域を取得してWiMAX2を実用化することを検討しており、「商用端末が供給される2012年のサービス開始を目指している」という。このほかブースでは、米国で使われているWiMAX対応タブレット端末や、展開中のWiMAXを活用した自動販売機の運用デモなどが展示されている。
実測で310Mbps超のデータ通信速度を記録 | デモでは計5台のハイビジョンテレビに3D映像やマルチ画面がスムーズに送れることがアピールされた |
デモに使われている試作WiMAX端末と基地局装置 | 海外で使われているWiMAX端末。タブレットタイプも提供されている |