ヤマハのSD-WANが進化――アプリ可視化・制御を実現するDPI機能が新登場

ヤマハは2019年8月6日、同社ルーター用のアプリケーション制御ライセンス「YSL-DPI」を9月に発売すると発表した。

これは、ヤマハルーターでDPI(Deep Packet Inspeciton)技術によるアプリケーションの識別・制御機能を利用するためのライセンスだ。DPIによるインターネットブレイクアウトが可能になる。

Office 365をはじめとするクラウドの利用が急増するなか、センター経由でクラウドと通信するのではなく、拠点から直接クラウドへアクセスするインターネットブレイクアウトを導入する企業が増えている。

ヤマハルーターは従来からFQDN(Fully Qualified Domain Name)ルーティングによるインターネットブレイクアウトに対応していたが、今回の新機能によりアプリケーション単位でのきめ細かなインターネットブレイクアウトが可能になった。ヤマハルーターのSD-WAN機能をさらに進化させた格好だ。

YSL-DPIの利用イメージ
YSL-DPIの利用イメージ

識別できるアプリケーションの種類は約3000種。設定は、Web GUIの「かんたん設定」メニューから「Office 365」「Windows/Apple Update」「ゲーム」などのカテゴリ毎に行える。個々のアプリケーションごとに設定したい場合はCLIで設定する。アプリケーションを識別するためのパターンファイルは自動更新され、最新のアプリケーションにも対応できるという。

インターネットブレイクアウトだけではなく、優先制御や通信遮断を設定することも可能で、例えばビデオ会議の優先度を高くしたり、ゲームは遮断するといったことができる。

アプリケーションの可視化機能も特徴だ。アプリケーション毎の通信量をグラフ表示するダッシュボード機能を用意した。いつ誰がどんなアプリケーションをどのくらい使ったかなども、すぐに確認できる。

ダッシュボードの画面イメージ
ダッシュボードの画面イメージ

YSL-DPIに対応するルーターは、現在のところRTX830のみで、今後順次追加していく予定。ライセンス料金は、1年ライセンスで2万3500円、5年ライセンスで7万500円。ライセンスを有効にするためには、9月下旬に公開予定の最新ファームウェアへのリビジョンアップが必要になる。

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