「働き方改革」で再注目! スマホ内線化で働き方を変える

「働き方改革」の広がりとともに、スマホ内線に再び注目が集まっている。場所に縛られない働き方を実現するには、内線のモバイル化も重要だからだ。ビジネスチャットやWeb電話帳アプリとの連携も進展している。

「働き方改革」に取り組んでいる企業の多くが、従業員にオフィス以外の場所で働くことを容認している。

ネットワークの高速化やICTツールの充実により、自宅やサテライトオフィス、カフェなどでも支障なく仕事をすることは可能だ。その一方、社内外とのコミュニケーションという新たな問題も生まれている。

最近はメールやビジネスチャットなどコミュニケーション手段が多様化しており、それらのツールを使えば社外にいても柔軟なコミュニケーションを行うことはできる。とはいえ、文字によるコミュニケーションは情報量が限られていたり、表情が見えないため、気持ちが伝わりにくい側面があることは否めない。ともすれば、言葉足らずになり、すれ違いを生じてしまう。

その点、電話であれば、声のトーンから相手の感情や状況を把握することが可能だが、社外にいると、オフィスの固定電話にかかってきた電話に出ることができない。

そこで再び注目を集めているのが、スマートフォンを企業の内線電話端末として利用する「スマホ内線」だ。

内線化により、外出先でも会社の固定電話にかかってきた電話をスマホで受けたり、スマホから会社の代表番号で発信したりすることが可能になる。

本稿では、①スマホ内線の導入方法、②通話以外の活用について見ていくことにする。

クラウド移行の契機にスマホ内線を実現する代表的な方法が、クラウドPBXの導入だ(図表1)。

図表1 クラウドPBXによるスマホ内線のイメージ
図表1 クラウドPBXによるスマホ内線のイメージ

従来はオンプレミスのPBX更改時に、「持たざる経営」やコスト削減の観点からクラウドに移行するケースが多かった。ところが最近は、「働き方改革でスマホ内線に関心を持つ企業が増えており、それがクラウドPBXを導入する契機になっている」とNTTコムウェア ネットワーククラウド事業本部 ソリューション営業部 担当課長の高嶋新太郎氏は話す。

NTTコムウェアのクラウドPBX「SmartCloud Phone」は、ビジネス用IP電話の交換機をベースにクラウド化しており、サーバーの二重化やデータセンター内のネットワーク二重化など、交換機レベルの可用性や耐障害性を特徴とする。このため、行政事務やインフラ業務に電話を利用する自治体や企業にも採用されている。

また、自社開発の強みを活かし、ユーザーからの要望にも機能を追加して対応する。

例えば、クラウドPBXは複数のネットワークを経由することで、音声品質の劣化や遅延が発生することが課題とされる。これに対し、SmartCloud Phoneは、データセンターを経由せず最短経路で通信を行う「メディアショートカット」方式により、携帯キャリア網やWi-Fiなど様々な通信環境下で利用するスマホ内線においても、固定電話に近い高い通話品質を実現しているという。

クラウドPBXの黎明期に導入を検討したものの、可用性や音声品質への不満からとりやめた企業は少なくない。しかし現在では、そうした課題をきちんとクリアしたクラウドPBXを選択可能だ。

月刊テレコミュニケーション2019年6月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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