IoTプラットフォームで可視化・通知を容易に実現
KCCSモバイルエンジニアリングが展示しているのは、物流向けのSigfox Monarch対応トラッキングデバイス「Logistics Tracker」「Trolley Tracker」や、IoTプラットフォーム「miotinc」だ。
下写真のLogistics Tracker、Trolley Tracker等はコンテナやパレット、カート等に取り付けることができる。Wi-FiやGPS測位によって得た位置情報をSigfoxでクラウドに送信。温度や湿度等のセンサーも備える。
KCCSモバイルエンジニアリングが販売するLogistics Tracker T2(右)、Trolley Tracker T4(左)
こうしたデバイスからのデータを集めるIoTプラットフォームのmiotincにはダッシュボード機能やメッセージ通知機能が備わっており、データのグラフ化やマップへの表示、イベントの通知などが簡単に行える。例えば、何らかのイベントが発生した際に、それをLINEに通知するといったことも可能だ。API連携により、業務システムとの連携も容易に行えるという。
IoTBASEも、地図サービスに特化したIoTプラットフォーム「SmartMap」を展示している。センサー情報をマップに表示するもので、Sigfoxだけでなく様々な通信形式・センサーに対応しており、「JSON形式でデータを投げてもらえれば、何でも可視化できる」(説明員)のが特徴だ。
こどもの見守りをイメージしたSmartMapの画面。現在位置や過去の移動履歴が把握できるほか、
指定したエリアからの出入りを検知するなど様々な使い方ができる
防災やインフラ監視、車両管理など幅広い用途に適用することが可能で、ある自治体ではSmartMapを用いた高齢者見守りサービスの実験も予定されているという。なお、miotincもSmartMapもカスタマイズが可能で、標準機能では満たせないニーズにも対応が可能だ。
SIerとして、様々な企業のIoTシステム構築・運用を支援しているクリエイティブジャパンは、これまで手がけた各種プロジェクトの実績を披露していた。
工業機械のステータス監視や、レンタサイクルの位置情報取得、児童の見守りといった事例があり、ユーザーの要望を具現化するためにデバイスの提案からアプリケーションのカスタマイズ、事業化まで幅広いサポートを行っているという。説明員によれば、上記のように異なる用途ごとに適したデバイスを選び、低コストにアプリケーションまで仕上げられるのが特徴だ。
位置情報のマッピングの例。ビーコン技術「Sigfox Bubble」にも対応可能だ
また、グループ会社が研究開発するAI技術を活用することで、IoTデータを活用した予測・分析など高度な用途にも対応していくという。
KCCSブースではこのほか、Sigfox通信モジュールやアンテナといったパートナー製品も展示されている。これらについては、《後編》で紹介する。