AI(人工知能)を活用したクラウド管理型無線LANソリューションを提供する米Mist Systems(以下、ミスト)は2018年11月6日、都内で記者会見を開き、10月8日に日本法人「ミストシステムズ」を設立したと発表した。日本法人の代表取締役社長には、シスコシステムズやエアスペースなどの外資系IT企業で市場開発やパートナー開拓を行ってきた中原浩輝氏が就任した。
ミストの共同設立者で社長兼CEOのスジャイ・ハジェラ氏は、「我々は米国のほか、すでに豪州やニュージーランド、欧州、中東でビジネスを展開しているが、現地法人を設立したのは日本が初めて」と語った。
(左から)ネットワンパートナーズ 代表取締役社長執行役員の田中拓也氏、
NTTコミュニケーションズ 取締役 ネットワークサービス部長の佐々倉秀一氏、
米Mist Systems 社長兼CEOのスジャイ・ハジェラ氏、ミストシステムズ 代表取締役社長の中原浩輝氏、
ジュニパーネットワークス 技術統括本部 テクニカルビジネス推進本部 本部長の上田昌広氏、
ヴイエムウェア ソリューションビジネス本部 本部長の小林泰子氏、
パロアルトネットワークス チャネル営業本部 本部長 鈴木康二氏
ミストは2017年5月に日本市場に進出しており、現在までに数十社の国内企業が同社のクラウド管理型無線LANソリューションを導入している。これまでの販売実績は目覚ましくないが、「2年後には国内無線LANベンダーのトップ5に入る」とハジェラ氏は宣言。その根拠として、設立から2年間でフォーチュン100の20%の企業に採用されたことを挙げた。
国内の一次代理店はネットワンパートナーズで、マネージドサービスパートナーとしてNTTコミュニケーションズとも契約を交わしている。また、二次代理店としてNTTデータジェトロニクスと住友電設、サイコンプ、ネットワンシステムズ、NECネッツエスアイ、パナソニックESネットワークの6社を挙げ、「さらにパートナーを拡大していく」と中原氏は今後の方針を述べた。
ネットワンパートナーズ 代表取締役社長執行役員の田中拓也氏は、同社の無線LAN製品ポートフォリオについて、「従来はエンタープライズ向けのクラウド管理型無線LANとしてミストのソリューションを提供してきたが、今後は中小企業なども販売ターゲットにしていくことを6社のリセラーと検討している」と明かした。
ネットワンパートナーズはミストのクラウド管理型無線LANソリューションの
販売ターゲットを中小企業などにも拡大することを検討している
NTTコミュニケーションズ 取締役 ネットワークサービス部長の佐々倉秀一氏は、「ハジェラ氏と話を進めていく中で、ミストのデジタルトランスフォーメーションに関するビジョンが当社と一緒であることを知り、マネージドサービスパートナー契約を結ぶに至った」と説明。NTTコミュニケーションズはミストと連携し、エンドトゥエンドのソリューションを提供していくという。
NTTコミュニケーションズはミストと連携してエンドトゥエンドのソリューションを提供する