IDC Japanは2018年6月11日、国内ユニファイドコミュニケーション/コラボレーション(UC&C)市場予測を発表した。
IDCではUC&C市場を、「IPテレフォニー市場」「コラボレーティブアプリケーション市場」「IPコンファレンスシステム市場」「IPコンタクトセンター市場」の4つのソリューション市場に分類して、それぞれの市場について分析と予測を行っている。
これによると、2017年の国内UC&C市場規模は、前年比3.3%増の2570億円3700万円だった。企業音声インフラの大規模リプレース案件が低調だったことから、IPテレフォニー市場はマイナス成長となったものの、コラボレーティブアプリケーション市場はクラウド移行が堅調に進み好調を維持した。IPコンファレンスシステム市場とIPコンタクトセンターシステム市場は、小型システムへのシフトが継続しており、低成長に留まっている。
2018年のUC&C市場は、前年比成長率4.1%増と2017年よりも高い成長を実現する見込みだ。前年に低成長だったIPテレフォニー、IPコンファレンスシステム、IPコンタクトセンターシステムの市場が回復基調となるため。2019~2020年も働き方改革や東京オリンピック/パラリンピックなど向けの先行投資により、3%以上の成長率を確保できる見通しだという。しかし、その反動から2020~2021年の成長率は1%台に鈍化し、2017年~2022年の年間平均成長率は2.5%。2022年の市場規模は2908億6700万円になると予測している。
国内ユニファイドコミュニケーション/コラボレーション市場 売上額予測
IDC Japan グループディレクターの眞鍋敬氏は以下のように分析している。「ベンダー/システムインテグレーター/通信事業者を含むITサプライヤーは、働き方改革を軸としたビジネスコミュニケーションのインテリジェント化、音声認識アプライアンスのUC&Cソリューション活用、UC&C機能のクラウド提供およびマルチクラウド化をパートナーと共に進めるべきである」