ソフトバンクグループのPSソリューションズと飼料メーカーの伊藤忠飼料、自動機械装置／省力機器メーカーのCKDは2018年5月28日、畜産向けIoTシステムの共同開発に合意したと発表した。その第一弾として、養鶏IoT（スマート養鶏）サービスを開発し、今秋から提供開始する。

養鶏IoT（スマート養鶏）サービスは、自然換気で管理が可能な「開放鶏舎」に各種IoT機器を取り付けることで、鶏舎内の環境情報を管理し、作業を自動化するというもの。

IoTセンサーで取得した温度・湿度・二酸化炭素・酸素・アンモニアなどのデータをクラウドサーバーへ24時間365日送信することで、鶏舎内の環境を見える化。急激な変化があった場合には、メールや管理画面でアラートする。

また、空調を管理するカーテンに設置されている手動巻き上げ機をIoTモーターに交換することにより、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器から遠隔操作でカーテンの開閉が可能になる。将来的には、IoTセンサーと連動した自動開閉を実現する計画だという。

さらに、体重やへい死数などの飼養成績をモバイル機器から入力し、作業者の行動履歴や鶏舎内環境データとともに一元管理できる「モバイル飼養管理日誌」の機能も搭載。蓄積したデータはAIで分析され、従来は経験と勘に頼っていた温湿度・空調管理のノウハウを可視化できるという。