総務省は2018年4月6日、楽天モバイルネットワークに携帯電話用周波数を割り当てることを決めた。楽天は第4の携帯電話事業者として、2019年10月にサービスを開始する予定だ。2023年度の単年度黒字化を見込み、2028年度末までに約1000万契約を計画する。
楽天に割り当てられたのは、1.7GHz帯の20MHz幅×2の周波数(FDD方式)。今回の割り当て枠は4つあり、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクにもそれぞれ割り当てられた。NTTドコモとソフトバンクは3.4GHz帯の40MHz幅(TDD方式)、KDDIは1.7GHz帯の20MHz幅×2で、4社とも第1希望の周波数を獲得している。
各社に割り当てられた周波数
今回の割り当てにあたっては、楽天のみに以下の条件が付与された。楽天の今後10年間の設備投資額は約5263億円の計画と、既存事業者の過去の投資額と比較すると大幅に低く抑えられていることなどを懸念してのことと見られる。
・他の既存事業者のネットワークを利用する場合においても、携帯電話事業者は自らネットワークを構築して事業展開を図るという原則に留意すること。
・特定基地局の円滑かつ確実な整備のため、基地局の設置場所の確保及び工事業者との協力体制の構築に一層努めること。
・特定基地局その他電気通信設備の適切な運用のため、無線従事者など必要な技術要員を確実に確保、配置すること。
・競争に伴う経営環境の変化が生じた場合においても、設備投資及び安定的なサービス提供のために必要となる資金の確保その他財務の健全性に留意すること。