「オリンピックのような国際的なイベントでは、必ずDDoS攻撃が仕掛けられる。2018年の韓国の冬季大会、そして2020年の東京オリンピックに向けてDDoS対策は非常に大事になってくる」――。次世代サービスプロバイダーサミットで講演したアーバーネットワークスの佐々木崇氏は、こう警鐘を鳴らした。
標的となるサーバーに複数のマシンから大量の通信を与え、サービスを機能停止に追い込むDDoS攻撃。米国マサチューセッツ州バーリントンに本社を置くアーバーネットワークスは、この脅威に対抗するソリューションを展開するトップベンダーだ。
アーバーネットワークス SEマネージャー 佐々木崇氏
2000年に設立されたアーバーネットワークスは、DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)の資金援助を受け、当時はまだ確立されていなかった、ネットフローで通信事業者などの大規模ネットワークを可視化する技術を開発。2002年に業界初となるキャリアクラスのDDoS検知ソリューションを発売、2006年にDDoSミティゲーション(緩和)デバイスを投入した。
「現在、非常に大規模なDDoSから、最近話題に上るようになったアプリケーションレイヤ攻撃まで、ありとあらゆるDDoS攻撃への対策が可能なソリューションを世界107カ国で展開している。特にTier 1と呼ばれる主要ISPの90%が当社の顧客となっている」と佐々木氏は話す。
アーバーネットワークス17年の軌跡