クラウディアンは2017年12月12日、LTE／Wi-Fi通信機能を搭載した小型装置「CLOUDIAN AI Box（以下、AI Box）」を開発したと発表した。
センサーやカメラのある“エッジ”でのAI処理を目指すエッジコンピューティングでの活用のため、NVIDIA社のGPU組み込みモジュール「Jetson TX2」を内蔵。また、防水／防塵／落雷対策をした屋外型、室内での利用を想定した宅内型を用意する。PoEに対応し、ネットワークカメラなどへ給電することもできる。
AI Boxを使ったIoTの構成
一般に、AIをリアルタイムに実行するためには、ネットワーク遅延の影響を避け、データ生成現場に近い拠点での処理が望ましいとされるが、その実現にはハードウェア設備手配や設置場所確保に伴う準備期間や多額の導入費用がかかることが多々ある。この課題を解決するために開発されたのがAI Boxだという。
また、同社は、AI Boxの発表と併せ、クロスコンパス、ABEJAのAIベンダー2社との業務提携も発表した。
クロスコンパスは、製造業向けAIの構築に注力しており、統合開発環境「Manufacturing-IX」を提供している。クラウディアンのAI Boxやオブジェクトストレージ製品「HYPERSTORE」と連携させ、工場向け異常検知ソリューションを本格展開していく。
他方のABEJAは、小売・流通に特化したSaaS「ABEJA Platform for Retail」を国内420店舗以上に提供している。今回は技術連携という形でクラウディアンが「ABEJA Platform Partner Ecosystem」のパートナーとして参画し、ABEJA Platform とHYPERSTOREを連携させたAIソリューションの共同展開を目指していく。
