物流センターに投資を続けるネット通販企業一般の方は、「物流施設」と言えば「倉庫(物流倉庫)」をイメージする方が多いと思います。
倉庫(物流倉庫)は、荷物・貨物を保管する場所であり、基本的には入荷したままの姿で出荷されます。単品で出荷することもなく、オペレーションは比較的シンプルです。
それに比べ、より高度なオペレーションが必要とされるのが物流センターです。アマゾンの場合、日本全国18か所に物流センターを抱えており、そこから各地へ即日配送を行っています。
アマゾンの物流センターのように、在庫を持つセンターのことをDC(Distribution Center:在庫保管型物流センター)と呼びます。現在、多くの小売業者やネット通販会社などでDCが使われています。
いまや、物流・ロジスティクスの高度化は経営戦略上の競争力の源泉となっており、そのことを理解している企業は、物流センターにも大きな投資を続けています。
もちろん、企業によって、業態や取扱い商品は様々ですから、物流センターへの投資(差別化の方法)も、千差万別です。
差別化競争が激しく、より高度な機能が必要とされているのは、BtoC(消費者)向けネット通販の物流センターでしょう。
というのも、通常の小売業者の物流センターでは、店舗向けに一定以上のロットで荷物の出荷が行われるのに対し、ネット通販では、何万、何十万とある商品の中から、注文を受け、単品(バラ)出荷を中心とする、多数の小口の梱包を作る必要があるからです。
アマゾン以外にも、アスクル、ニトリなどが最先端の物流投資を実行しており、時折、マスコミでも紹介されていますので、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。