IDC Japanは2017年10月23日、国内クラウドセキュリティ市場予測を発表した。
IDCでは、パブリッククラウド環境向けのセキュリティ対策製品市場をクラウドセキュリティ市場と定義し、クラウドシングルサインオン、クラウドセキュリティゲートウェイ、その他クラウドセキュリティの3つの機能セグメントに分類している。
これによると、2016年の国内クラウドセキュリティ市場は、前年比21.1％増の80億円だった。2021年までの年間平均成長率（CAGR）は20.9％で、2021年には208億円に市場規模は拡大する見通しだ。
急成長の背景にあるのは、パブリッククラウドやモバイルデバイスの利活用の進展。パブリッククラウド上のITリソースの保護を目的にしたクラウドシングルサインオンやマルウェア対策が市場を牽引していくという。
また、オンプレミスの業務システムとパブリッククラウドが共存するハイブリッド環境を集中的に監視・管理できるクラウドセキュリティゲートウェイのニーズが高まるとしている。
さらに、企業のWebサイトについて、データ連携が行いやすいクラウドへの移行が進むと指摘。そのうえで、「クラウド上のWebサイトは、エンタープライズアプリケーションやユーザー側システムとのシステム間連携の中核となるため、DDoS攻撃やWebアプリケーションの脆弱性を狙ったサイバー攻撃によってWebサイトがセキュリティ侵害を受けた場合は、重大インシデントとなる。セキュリティベンダーは、クラウド上のWebサイトへの防御ソリューションの導入を訴求させるべきである」とIDC Japan ソフトウェア＆セキュリティのリサーチマネージャーである登坂恒夫氏はコメントしている。
国内クラウドセキュリティ市場、機能セグメント別 売上額予測
