クアルコムの「NB-IoT&カテゴリーM1」対応モデム――福岡進出するシェア自転車「Mobike」がフィールド実証中

中国・上海で開催された「Mobile World Congress Shanghai 2017(MWC上海2017)」(開催期間:6月28日?7月1日)のクアルコムブースには、「NB-IoT」と「Cat-M1」の両方を使えるモデムが展示されていた。中国の街中に溢れかえっているシェア自転車「Mobike」で利用する実証実験も展開中だという。

「今年3月から商用提供を開始した。試用版ではない」とクアルコムのブース担当者が説明するのは、同社が提供するモデム「MDM9206」だ。


クアルコムの「MDM9206」をベースにした通信モジュール

MDM9206の特徴は、LTE版LPWAの「NB-IoT(Cat-NB1)」と「カテゴリーM1(Cat-M1/eMTC)」の両方に対応しており(正確にはMDM9206は2G/GSMの「E-GPRS」にも対応しているが日本ではGSMは使えない)、利用するネットワークを「マルチモード」でダイナミックに切り替えられる点にある。

日本での商用化が期待されているNB-IoTとカテゴリーM1だが、それぞれの性能は少し異なる。そして、クアルコムは両者の性能に基づく特徴とそれぞれに適したユースケースを次のように整理している。

NB-IoTとカテゴリーM1(スライドでは「eMTC」と記載)の特徴とユースケース

NB-IoTのユースケースは、電力モニタリング、環境モニタリング、パーキングメーター管理、スマートビルディングのセンサーなど。

それに対して、NB-IoTより高信頼・低遅延・ハンドオーバー性能に優れるCat-M1は、ビルのセキュリティ管理、緊急通報・高齢者の見守り、アセットトラッキング、ウェアラブルデバイス、重要インフラの管理に適しているといった具合だ。

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