IDC Japanは2017年5月29日、国内ユニファイドコミュニケーション/コラボレーション(UC&C)市場予測を発表した。
2016年の国内UC&C市場規模は、前年比成長率2.9%増の2502億9400万円となった。2017年以降はクラウド型コラボレーション/Web会議サービスなどの成長により、2016~2021年の年間平均成長率は2.4%、2021年市場規模は2818億1500万円になると予測している。
国内UC&C市場 売上額予測: 2016年~2021年 |
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出典:IDC Japan |
2016年は、2015年までに企業の音声インフラリプレイス需要が一巡したことでIPテレフォニー市場がマイナス成長となり、成長が鈍化した。しかし、コラボレーティブアプリケーション市場やIPコンファレンスシステム市場においてクラウドが成長したことにより、前年比プラス成長を維持したという。なお、IPコンタクトセンターは、大型案件の検討長期化で成長は鈍化しているという。
2017年以降は、ラグビーワールドカップ東京大会や東京オリンピック・パラリンピックに向けた音声基盤再構築や、インバウンド顧客サポートへの投資、Web会議などのコラボレーティブアプリケーションのクラウドシフト(SaaSサービス)が一層進むことで、年間平均成長率は2.4%になると予測している。なお、2020~2021年は、オリンピック開催後の一次利用クラウドサービスの解約や先行投資の反動により、成長率が急激に鈍化すると見ている。
IDC Japan グループディレクターの眞鍋敬氏は、「ベンダー/システムインテグレーター/通信事業者を含むITサプライヤーは、UC&C機能のクラウド提供をパートナーと伴にいっそう進めること、および東京オリンピック/パラリンピックに向けた『UC&C+コグニティブ/AI』のソリューションを検討するべき」と分析しているという。