ラックとF5ネットワークスジャパンは2017年4月10日、F5のSSL復号化ソリューションの販売強化と、暗号化通信のセキュリティ監視普及を目的に協業を開始した。
ラックはF5製品の販売代理店として、F5のパートナープログラムに参加。年間10社の導入を目標に、協業を推進していくという。F5は、SSL復号化ソリューションとして、Herculon SSL OrchestratorやBIG-IP SSL Forward Proxyを提供している。
両社がSSL復号化ソリューションで協業した背景には、インタネットでの暗号化通信が「セキュリティ対策の抜け穴」となっている現実がある。
インターネットトラフィックの暗号化は急速に進展しており、米Google社や米Mozillaが出資するHTTP Archiveの調査によると、2011年4月時点でわずか2％だったの暗号化通信は、2017年4月には42％に増加している。さらに2018年には半数を超える見込みだ。
通信を暗号化するのは、インターネットを安全に利用するためだが、マルウェアなどに暗号化通信を悪用された場合には、今度は「セキュリティ対策の抜け穴」となる。暗号化されたままでは、ファイアウォールをはじめとするセキュリティ対策製品で不正な通信を検知できないからだ。
最近のセキュリティアプライアンスは、SSL復号化の機能を搭載しているものの、パフォーマンスの問題からオフにしている企業が多い。SSL復号化ソリューションを導入すると、SSL復号化の処理をオフロードでき、セキュリティアプライアンスのパフォーマンスを落とさずに、暗号化通信を検査することが可能になる。
