ネットワーク監視に「意識改革」を!――NFV、IoT、セキュリティの3つが背景

NFV、IoT、セキュリティ……。ネットワークの“今”を表すキーワードたちだが、これらのトレンドを背景に、ネットワーク監視の在り方も改革を迫られている。ネットワーク監視の最新動向をレポートする。

ネットワークが、私たちの生活や企業活動に欠かせない重要インフラの1つであることは、今さら言うまでもない。ネットワーク管理者の責任は重大だが、彼らの悩みは今後さらに増すことになるかもしれない。

NFVやIoTの導入が本格化してくると、従来のネットワーク監視のアプローチでは、十分なモニタリングが行えない可能性が高いからだ。

「ぜひ意識改革してほしい」。カナダEXFO社のネットワーク監視ソリューションを扱うアイピーネットフュージョンで取締役営業&マーケティング部を務める堀田悦生氏はこう話すが、ネットワーク監視は今、改革のときを迎えているのである。

ネットワーク監視も「NFV化」NFVでは、汎用サーバー上で稼働する仮想マシン(VM)によって仮想ネットワーク機能(VNF)を実現する。つまり、従来の物理アプライアンス時代とは異なり、ミラーポートやTAPを用いて、そのトラフィックを適切に監視することはできない。

このため、例えばネットワークパフォーマンスが低下した原因はサーバー等のインフラ側にあるのか、あるいはVNFソフトウェア側にあるのかの切り分けがしにくいなど、トラブルシューティングが非常に困難である。

そこで今、ネットワーク監視ソリューションのNFV対応が進んでいる。具体的には、ネットワークトラフィックを監視・収集するためのプローブなどを仮想アプライアンスとして提供する動きだ。VNFと同様、仮想環境上で動作させることで、仮想環境内のトラフィックもモニタリング可能になる。

例えば、ネットワーク監視デバイスなどの前段に用いるインテリジェントL1スイッチ「GigaVUE」を展開するGigamonが提供するのが「GigaVUE-VM」だ。「サーバー内部で折り返すため、サーバーの外には出てこないVM間を流れるトラフィックを可視化できる」と日本のカントリーマネージャーである山田聡氏は紹介する。

また、通信事業者向けのネットワーク監視ソリューションなどを提供するエンピレックスのシニアセールスエンジニアである堀尾健一氏も「大手ネットワーク機器ベンダーや通信事業者などがNFVの検証のため、当社ソリューションを活用している」と明かす。

NFVの時代、ネットワーク監視ソリューションも「NFV化」する必要があるのだ。

EXFO社の場合、アクティブテストのためのプローブも仮想アプライアンス化して提供している。ここで言うアクティブテストとは、テスト用の端末を使って、商用ネットワーク上でパフォーマンス試験を行うことだ。端末上での実際のパフォーマンスを測定できるのがメリットである。

EXFO社の「Xtract」は、このアクティブテストと、ネットワーク上を流れるユーザートラフィックを監視するパッシブモニタリングの両方に対応する「ハイブリッド」が売りだ。

堀田氏によると、日本の通信事業者はこれまでアクティブテストを好んでこなかった。商用ネットワークに、わずかでも影響を与えることを嫌うためだ。

しかし、NFVの本格導入が進み、NFVと非NFV環境の混在が当たり前になれば、ネットワークはますます複雑化する。そうしたなか、QoSを高品質に保つには「パッシブとアクティブの2つのアプローチが必要」と堀田氏は提案する。

月刊テレコミュニケーション2016年11月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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