2016年9月27日から9月29日の3日間、米HPE Arubaがプライベートイベント「APAC ATMOSPHERE 2016」をシンガポールで開催した。
「APAC ATMOSPHERE 2016」は、シンガポールのマリーナベイサンズに約1500人を招いて開催された。参加者は2014年実施時(約600人)の2.5倍と一気に拡大した
同イベントは、旧アルバネットワークスがアジア太平洋地域の顧客・パートナーを招いて毎年開催してきたカンファレンス型の年次イベントだ。ただし、昨年はヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)による同社の買収、事業統合の影響で実施されなかったため、今回は2014年(上海)から2年ぶりの開催となった。
HPE Arubaとなって初めての開催となったAPAC ATMOSPHERE 2016は、一昨年から規模を大幅に拡大。APAC地域のユーザーおよびパートナー、約1500人が参加した(日本からは113名)。
HPEとの統合で「年間売上10億ドル」
基調講演に登壇したHPE Arubaプレジデントのドミニク・オー(Dominic Orr)氏がまず強調したのが、HPEとの統合の成果だ。
HPE Arubaプレジデントのドミニク・オー氏(左)と、
Aruba共同創設者でCTOを務めるキルティ・メルコート氏
同氏によれば、アルバの無線LAN製品とHPEのネットワーク製品とのポートフォリオの統合を進めた結果、「その取り組みが評価され、モビリティ関連ビジネスで年間売上10億ドルを達成することができた」。また、「R&Dの人員も倍増」(同氏)しており、HPEの一員となることで拡大した事業リソースを活用して、さらにイノベーティブな製品の開発・提供を進めていく方針を述べた。
もう1つ、注目すべき成果としてCTOを務めるキルティ・メルコート(Keerti Melkote)氏が挙げたのが、同社製品を利用するユーザー、パートナーが参加する技術コミュニティ「AirHeadsコミュニティ」の拡大だ。Aruba共同創設者である同氏は、「10年前にわずか40人で始めたコミュニティが、現在では全世界で4万9000人以上のメンバーを抱えるようになった」と話した。
“エコシステム”実現へ新プラットフォーム
さて、旧アルバの時代から同社は、APAC ATMOSPHEREにおいて新たな戦略を発表してきたが、今回のAPAC ATMOSPHERE 2016において目玉となったのが「Aruba Mobile First Platform」の発表だ。