NECは、通信トラフィックを制御するソリューション「Traffic Management Solution(TMS)」をMVNO向けに機能強化し、2016年2月17日から発売する。
今回の機能強化ではまず、秘匿化通信(HTTPS通信)に対する最適化性能を強化し、HTTPSトラフィックの特性から動画やWebなどコンテンツの種類を推定する独自アルゴリズムの推定精度を向上させた。新たに搭載する、アクセスサイト毎に時間帯やネットワークの混雑度に応じた制御ができる機能と併せれば、ユーザの体感品質(Quality of Experience、QoE)を維持しながらトラフィックを最大30%削減できるという。これにより、MVNOは混雑時でも高いQoEのサービスが提供可能になる。
他にも、ネットワーク設計ポリシーやQoEの特性に合わせて、通信プロトコルの振る舞いを設定することができる、TCPチューニング機能を高度化した。また、無線区間の通信性能を自動判別し、状況に応じて柔軟にトラフィックを制御する動的TCP最適化機能も新たに搭載。これらにより、混雑時のパケットロスを抑制し、スループットを2倍以上に向上できる。
秘匿通信最適化機能と動的TCP最適化機能を組み合わせることで、動画サービスの遅延や停止を抑えた高いQoEでのサービス提供が可能になり、MVNOは、MNOとの契約帯域の有効活用、MNOへの支払いコストの最適化を実現できるという。