OKIは2015年11月25日、日産自動車の栃木工場に「920MHz帯マルチホップ無線ユニット」を納入したと発表した。
日産栃木工場は、工場内で稼働する約80台の無人搬送車(AGV)を遠隔監視・制御するシステムの通信手段として、920MHz帯マルチホップ無線ユニットを採用する。具体的には、個々のAGVに920MHz帯マルチホップ無線ユニットを搭載。工場内に設置した28台の中継機を経由して通信を行い、AGVの現在位置やバッテリー蓄電量、センサーの異常検知などのリアルタイム把握を可能にする。
920MHz帯は、無線LANなどが利用する2.4GHz帯と比べて、電波の到達距離が長く、障害物があっても回り込んで届く特性を持つ。このため日産栃木工場では従来システムと比較し、中継機の台数を4分の1に抑えられたという。
なお、OKIの920MHz帯マルチホップ無線ユニットは、親機1台当たり100台の子機を収容でき、最大16ホップまでの通信が可能。また、低速移動体に対応し、複数の中継機の中から、常に最適な中継機を選択・通信できるという。
920MHz帯マルチホップ無線ユニットのシステム構成例 |