NTTとパナソニックは2015年6月17日、革新的な映像サービスの開発やユーザーエクスペリエンスの進化に向けた技術開発を目的に業務提携を行うと発表した。2020年の東京オリンピック開催を見据え、NTTのICT技術と、パナソニックが得意とする高品質な映像ソリューションの技術を組み合わせて、「新たな映像コミュニケーションのスタンダードモデルの提案などを行う」という。
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| 業務提携について発表したNTT鵜浦博夫社長（左）とパナソニック津賀一宏社長 | |
両社は東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー企業であり、具体的なソリューションとして、スタジアムにおけるWi-Fiを活用した映像サービスや、訪日外国人に対してリアルタイムな情報を提供するデジタルサイネージの高度化などを目指す。
NTTの鵜浦博夫社長はサービスのイメージとして、「スタジアムに来られた人がどんな端末でも楽しめる『プレミアムWi-Fiサービス』がある」と話した。一般的な公衆Wi-Fiとは差別化された高品質な無線LAN通信を専用IDで提供するといったサービスが考えられるという。東京五輪だけをターゲットとしたものではなく、「オリンピック後も、野球やサッカーでファン向けにプレミアムWi-Fiを提供するといった使い方ができる」と話した。
また、デジタルサイネージに関しては、情報をデジタル化し、それをクラウド上で標準的なAPIで活用できるオープンなプラットフォームを開発・提供することで、リアルタイムな情報を配信しやすい環境を実現していく考えを示した。
両社はこうしたサービス提供プラットフォームを実現するための技術開発を共同で進める一方、他の協業企業も増やしていく考えだ。パナソニックの津賀一宏社長は、「2017年には成果を出したい」という。両社が開発した技術とプラットフォームを基盤として他のパートナー企業がサービスを提供する“B2B2X型”のビジネスモデルを想定しており、そのため、「2020年に向けて考えると、17年には作り上げる必要がある。すでにある技術の組み合わせによって新サービスとUIを作ることで、スピード感を出していきたい」と話した。
