「今年は『携帯がつながらない』というクレームが一切なくなった。Wi-Fi利用者数も順調に伸びている」
ゲレンデ・コース数36、最長滑走距離1万mと日本屈指の規模を誇る野沢温泉スキー場。2005年の民営化後、その運営を担ってきた「株式会社野沢温泉」で取締役・総支配人を務める河野智春氏は、2014-15シーズンから開始した無料Wi-Fiサービスの効果に目を細める。
野沢温泉 取締役 総支配人 河野智春氏 |
全国の観光地で公衆Wi-Fiの整備と、ICTを使った“おもてなし”を充実させようとする取り組みが進められているが、もちろんスキー場も例外ではない。近年はスキー・スノボ客もスマートフォンを使ってゲレンデや施設の情報を得たり、SNSに写真や動画をアップするなど、滑る以外の楽しみが広がってきているからだ。
野沢温泉もこれまで、スマホ向けサイトやアプリを充実させてゲレンデガイドや周辺施設案内等の情報提供に力を入れてきた。だが、トラフィックの急増によって肝心の足回りが弱体化していた。通信事業者もLTE基地局設備の増強を進めているが、それだけでは追いつかず、昨シーズンまでは何度か「通信量がパンクした」(河野氏)。
そこで昨季の終了後にWi-Fi設備への投資を決定。最も客が集中する山頂の「やまびこエリア」および「日影ゲレンデ」で、2014年12月7日のスキー場オープンとともに無料Wi-Fiサービスを開始した。
約3カ月で総アクセス数は2万5000を超え、延べ9000人が利用。トラフィックのオフロードによってLTEの品質も改善した。