【日本郵便】クラウドPBXにより圧倒的安さで「拠点間内線」を実現

日本郵便は2014年6月、資金管理業務部門を集約したセンターと全国13支社とを結ぶ内線電話網を構築した。ハード型PBXではコストがかかりすぎて頓挫していたプロジェクトをクラウドPBXが可能にした。

日本郵便は2014年6月、郵便局からの資金管理に関する社内問い合わせを一元的に受け付ける「資金管理センター」を新設した。同センターが対応するのは、関東にある約5000の郵便局だ。2015年度中にカバー範囲を東日本全域に拡大し、あわせて西日本にも資金管理センターを設置、最終的には東西2つのセンターで全国約2万4000の郵便局の問い合わせをカバーする予定だ。

このセンターが担う業務は従来、全国に13ある日本郵便の支社が行っていたもの。郵便局と支社の間では、日常的に問い合わせが発生するが、そのうち資金管理――翌営業日に必要な資金の配送を依頼するなど――に関する問い合わせ対応を効率化するのがセンター新設の目的だ。各支社にある資金管理部門を資金管理センターに集約し、効率化する。

これを実現するには、新設する資金管理センターと各支社との間を結ぶ内線電話網の構築が不可欠だった。そこで日本郵便が採用したのが、NTTコミュニケーションズのクラウドPBX「Arcstar Smart PBX」である。ハードウェアPBXで構築するのに比べて大幅にコストを削減することができた。

導入に携わった金融業務部・係長の児玉恵三氏は「導入コストは1桁違う。全国に展開する総コストでみれば2桁少なくなるかもしれない」と話す。

取り組みのきっかけは東日本大震災

今回の取り組みのきっかけは、2011年3月に発生した東日本大震災にあるという。国内企業の大半がその後に事業継続対策の強化に乗り出したが、日本郵便でもこの時、バックアップ体制の不十分さが顕在化した。

当時は本社が応援を行ったが、バックアップ体制の見直し・強化は必須だった。とはいえ、非常時に支社業務のすべてを代行できる組織をいきなり作るのは難しい。まず、優先度の高い資金管理業務をバックアップする組織の検討にとりかかった。

きっかけは事業継続対策だったわけだが、「新たに作るのならば、業務そのものの効率化もあわせて進めよう」(児玉氏)と、単にバックアップだけを目的とした組織を作るのではなく、定型的な資金管理業務を支社から切り分けて新組織に集約する大胆な方向を目指した。これを東西2カ所に作り、相互にバックアップが可能な体制とすることで、事業継続対策の強化と効率化の両方を実現しようというわけだ。

月刊テレコミュニケーション2014年12月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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