鉄道・道路のローカル5G規制緩和を要望 ミリ波でのMOCN活用の提案も

総務省のローカル5G検討作業班で、阪神電気鉄道や首都高速道路、住友商事が鉄道・道路における「自己土地利用」の証明手続きの柔軟化などを要望した。Sharing Designは、ローカル5Gのミリ波の有効利用策として、全国MNOと周波数共用するMOCNを提案した。

「ミリ波は費用対効果が合わない」細長い土地での電波漏洩問題

鉄道や高速道路のように細長い自己土地について、住友商事と阪神電気鉄道は、電波漏洩に関する規制緩和も求めた。

「鉄道事業者や高速道路事業者は、細長い自己土地を持っており、電波を漏洩させないため、出力を絞るという方向になっている。しかし、そうすると、どうしてもアンテナの数が増えて、費用対効果が合わせきれなくなってくる」(住友商事)

「頑張っても漏れてしまう部分を」沿線住民などに有効利用してもらう手もあるとも、阪神電気鉄道は語った。

ローカル5Gで利用可能な周波数帯のうちミリ波は、Sub6よりも電波漏洩を抑えやすい。そのため、細長いエリアの構築には、ミリ波を使えばいいという考えもある。しかし現時点では、ミリ波の基地局は高価で、また必要なアンテナ数も増えることから「費用対効果が合わなくなる」(住友商事)という。

住友商事では、地方の鉄道事業者や空港事業者のローカル5G導入を支援しており、次のようにも述べた。「地方事業者は年間1000万円、頑張っても1500万円という金額感で頑張って検討されている。我々の力では、ミリ波を地方事業者の費用対効果に合わせるというところまでは至っていない」

「ローカル5Gのミリ波帯を、ローカル5G事業者と全国事業者で共用できないか」

「ローカル5Gのミリ波を、ローカル5G事業者と全国事業者で共用できないか」。ローカル5Gのミリ波の有効利用策として、MOCN(Multi-Operator Core Network)を提案したのは、インフラシェアリング事業者のSharing Designだ。MOCNとは、基地局からアンテナ、さらには周波数までを共用するシェアリング方式のこと。コアネットワークは事業者各自のものを使う。

「ローカル5Gと全国事業者のトラフィック吸収ニーズが両立する場所としては、空港や鉄道、スタジアムがあると考えている」(Sharing Design)という。なお、現行制度では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった全国事業者はローカル5G免許を取得できない。また、全国サービスの補完に利用することも認められていない。

全国事業者への提供については、阪神電気鉄道も期待を示した。「オフロード提供できる道ができるのであれば、私ども自身が自己運営で(ローカル5Gのミリ波を甲子園に)整備するといったモチベーションのアップにもつながる」

阪神電気鉄道資料

阪神電気鉄道資料

ローカル5G検討作業班の次回会合は9月16日に開催される予定だ。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。