【UCカード】金融機関のセキュリティ基準に応えるクラウドを「Office 365 with KDDI」で実現

金融機関ならではの徹底した情報漏えい対策を行っているUCカード。だが、そのために社員にかかる事務負担は軽くはなかった。「安全かつ効率的に業務を進めたい」――UCカードはクラウドサービス「Office 365 with KDDI」でこの目的を叶えた。

情報漏えいリスクと事務負担の削減に成功

UCカードが、Office 365 with KDDIの利用を開始したのは2014年4月のこと。ブラザーズカンパニーには、UCカードからアカウントを提供している。

活用している機能は、Office 365 with KDDIのSharePoint Onlineだ。現在ではブラザーズカンパニーとの情報共有にメールやFAXは使っておらず、SharePoint Onlineで構築したポータルサイトに一本化しているが、このポータルサイトを開発したのもKDDIである。

福島氏がこだわったのは、「ブラザーズカンパニーの目線に立ち、いかに使い易くできるか」。トップページの見やすさや文字サイズ、操作手順など、何度も改善を要求しながら完成まで持っていったという。

Office 365 with KDDI
ブラザーズカンパニーとの情報共有はメールとFAXから、Office 365 with KDDIのSharePoint Onlineに変わり、よりセキュアかつスムーズに行えるようになった

さて、UCカードの金融法人部の導入目的は2つあった。まずは情報漏えいリスクのさらなる低減だが、「メールやFAXのときと比べて、リスクは相当減りました」と蓮見氏は語る。SharePoint Onlineにもアップロードするファイルやアップロード先を間違えるリスクはあるが、メールやFAXのように送信ボタンを押したら取り返しが付かないということはない。

なお、UCカードではアップロード間違いが起こらないように、アップロードするファイルや宛先を別の社員が確認し、アップロード直後にも再確認するといったチェック体制を敷いているそうだ。

もう1つの目的だった事務負担の効率化も実現できた。人手によるチェック体制は今も続いているが、それでも以前と比べれば、かなり労力が減っているという。特に大きいのは、FAX送信の手間がゼロになったことだ。

「Office 365 with KDDIでは、容量の大きいデータもアップロードできます。ですから以前のように、『メールで送れないから、2人の社員が複合機まで行って確認しながらFAXを送信する』という必要がありません」(塙氏)

ブラザーズカンパニーにも想定外の導入効果

導入前には想定していなかった効果も表れている。ブラザーズカンパニーの業務効率化にも寄与しているのだ。

ブラザーズカンパニーでは従来、UCカードから送られてきたメールやFAXを印刷。ファイリングしてキャビネットに格納していた。このためブラザーズカンパニーでは、その収納スペースだけではなく、必要な文書を捜し出すのに大変な手間がかかることにも苦労していた。

しかし、Office 365 with KDDIの導入後、印刷してキャビネットに保存する必要がなくなった。また、タイトルやキーワード、日付などで検索すれば、一発で目的の文書を呼び出せるようになった。

さらに、ブラザーズカンパニー内の情報共有スピードが向上するという効果もあった。メールとFAXの時代、事務負担が大きかったのはUCカードの社員だけではない。UCカードから情報を受け取ったブラザーズカンパニーの担当者が、関係者に情報を展開するのにも相当の手間がかかっていた。

それが現在では、あらかじめ関係者にアカウントを渡しておけば、ポータルサイト上でタイムリーに情報を共有できる。「ブラザーズカンパニーからは『非常にいいツールだ』という声を多数いただいていますが、これは予想外のことでした」と蓮見氏は語る。

ブラザーズカンパニーのスタッフからポータルサイトの使い方に関する質問や相談があった場合は、福島氏が対応している。Office 365に詳しい福島氏だが、わからないことがあった場合は、KDDIのコンタクトセンターに問い合わせているという。

「KDDIのコンタクトセンターは、私の質問に対して丁寧に答えてくれるだけでなく、『こうするとさらに良くなる』とか、『こういった機能を使うともっと便利になる』など、期待以上の回答をしてくれます。そして、私たちユーザー企業から学ぼうという姿勢も感じられ、互いに情報交換をしながら良い関係を築けていると思っています。今後もKDDIと協力しながら、より使い勝手の良いシステムへ進歩させていきたいです」(福島氏)

Office 365ではなく“with KDDI”を選んだ

UCカードでは今後、グループウェアや社内向けのポータルサイトなど、Office 365 with KDDIの活用範囲をさらに拡大していく方針だが、塙氏は「我々は“Office 365”というより、“with KDDI”の方に重きを置いています」と話す。それはなぜか――。

「大企業のIT部門は違うでしょうが、当社のようなITスタッフが少人数の企業の場合、クラウドに関する経験などは少ないのが実状です。そうした我々に対して、サードパーティのソリューションとの組み合わせなども含めて、トータルに提案・サポートしてくれるのが“with KDDI”の部分だからです」

Office 365 with KDDIの導入によって、情報漏えい対策の強化、社員の事務負担軽減、そしてブラザーズカンパニーの業務効率化などに成功したUCカード。だが、現状に満足するのではなく、さらにOffice 365 with KDDIを使い倒していく考えだ。

「KDDIはそのための先生であり、パートナーであり、プロジェクトの一員。自社だけでなく、ブラザーズカンパニーのビジネスにも貢献できるよう、今後もOffice 365 with KDDIと手を携えて成長していきたいと思っています」(塙氏)

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