楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズが昨年12月から提供する通話サービス「楽天でんわ」が好調だ。
携帯電話キャリアのスマホの通話料金は高いのではないかという不満を背景に、MVNOやソーシャル系事業者による格安電話サービス、通話アプリが相次いで登場し注目を浴びている。その激しい競争のなかで、楽天でんわの専用アプリのダウンロード数は、サービス開始約3月半で50万を超えた。利用登録者数もダウンロード数に近い数字で伸びているという。
インターネットを経由しないから高音質
楽天でんわの特徴は、他の無料通話アプリと違って、インターネットを介さない点にある。電話番号にプレフィックス番号を付加して発信し、フュージョン・コミュニケーションズの電話回線を介して携帯電話会社の回線に接続する。これにより実現しているのが、「高い通話品質」「自分の携帯電話番号をそのまま利用」という独自の付加価値だ。
図表1 楽天でんわの仕組み |
通常の電話回線を利用しているため、インターネットを利用する無料通話アプリのような音質の低下が起こらない。取引先との連絡など、通話が途切れたり、聞こえにくかったりということが許されない通話をする際には極めて重要なポイントだ。