i-PRO、PLCとAIカメラを連携するアプリを来年1月発売 

i-PROは2025年10月27日、AIカメラにインストールするだけでFA(Factory Automation)システムに映像監視機能を追加できるPLC(Programmable Logic Controller)連携アプリケーションを2026年1月に発売すると発表した。

PLC連携アプリケーションの運用イメージ

PLC連携アプリケーションの運用イメージ

同アプリは、アイ・エル・シーが開発した組込ソフトウェアプラットフォーム「Connected PLC」をi-PROのAIカメラ上で動作するようにカスタマイズしたもの。PLCプログラムの変更を行うことなく導入でき、生産ライン停止などの異常発生時に自動で映像を記録・再生できる点を特徴とする。生産現場で頻発するライン停止の原因を映像で迅速に確認でき、復旧作業や原因分析にかかる負担を軽減できるという。

従来、FAシステムにカメラを組み込むにはPLCプログラムの改変が必要で、変更ミスによる停止リスクが課題だった。今回のアプリでは、既設のPLCからデータを取得して動作するため、プログラム変更が不要。AIカメラをイーサネットで接続し、設定を行うだけで運用を開始できる。主要メーカー(三菱電機、オムロン、キーエンス)製PLCやOPC UAサーバーと直接連携でき、幅広い設備に対応する。

同アプリはPLCのアラームや異常信号を検知すると、AIカメラに録画命令を発し、異常発生前後の映像を自動保存できる。これにより、部品の脱落や吸着ミスといった再現困難なトラブルの瞬間を可視化でき、ログデータとの照合による原因特定が容易になるとしている。無線モデルを利用すれば、特定期間だけ問題箇所を集中的に撮影するといった運用にも適するという。

また、AIカメラが検出した異常をPLCにフィードバックし、ラインを自動停止させるといった相互制御も実現でき、安全センサーの補助としての活用も想定されている。相互制御にはPLCプログラムの変更が必要となる。

ラインアップは2種類で、Standard Editionは基本的な映像連携機能を簡易設定で利用可能。Developer Editionでは、ノーコードツール「INTAconnection Editor」を用いて独自の制御ロジックを構築でき、クラウド連携や複雑な条件分岐設定にも対応する。

連携アプリケーションの品名・品番

連携アプリケーションの品名・品番

Standard Edition/Developer Editionの設定画面

Standard Edition/Developer Editionの設定画面

価格はオープン。カメラ1台につき1ライセンスが必要。正式販売に先駆け、2025年11月からモニター販売を行う。

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